いぬのせいじか
よく分からない事態が起きた。犬の国会議員が誕生した。いや、厳密には、犬と人間のハーフということになっている。
滅多に使われることがない法令らしく、詳しくは分からないが、片方の親が日本人だと、片方が犬でも、日本国籍を取ることができるらしい。
その議員はどう見ても100%犬だ。そもそも犬と人とで子供が産まれるのかは極めて怪しい。父親が日本人とのことだが、実の父なんだろうか。
だが、そのようなことを気にするのは差別であり、本人に聞くなどもってのほかである。
国会議事堂を、犬も入れるようにする工事が行われる。
不用意な人が「国会の規則を変えることも必要だ。『介助犬ならびに国会議員は入場できる』にしなければならない」とTwitterでつぶやいたところ、法律上は人と認められているにも関わらず、犬扱いするのは人権侵害だ、レイシストは死ね、と炎上した。
犬に政治家が務まるのか、と言ってる人もいる。
犬は、自分の意見を持ち得るのか。飼い主の意見を聞くだけじゃないのか。
また、犬は国会で発言することもない。これで政治家が務まるのか、と。
一見、正論のようだが、全くの誤りだ。
与党では党議拘束のようなことがなされる場面も多々ある。
また、与党議員には、多くの重要な事柄に対して、自分の意見を出していない者もいる。
そして、国会で一言も言葉を発していない議員は多数いるのだ。
重要な事柄に対する意見表明を一切せず、国会で何も言わなくても、立派に政治家を務め、国民から信頼され、首相官邸で結婚報告をした政治家までいる。
彼にできて、犬にできない道理はないだろう。
これらの議論を、当事者たちはどう見ているのだろうか。
日本犬人ハーフ協会の会長にインタビューをしてみた。
会長「ワン! ワンワワン! ワーーン!」
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