90話〜真実と運命と決心と
ここはスカイネーブル城の書庫。レマイスの命を受けレオルドとセレネアは二手に分かれて調べ始めた。
セレネアは図書館の方に行き、レオルドは書庫の本や書物などを調べる事にした。
レオルドは本や書物などの整理をしながら色々な本や書物などを読み調べていた。
(しかし何故?ブルーノア様は、こんな私などにこのような重要な任務を……。)
そう思っているとブルーノアの声が聞こえてきた。
“レオルド。貴方に話さねばならない事があります。”
レオルドはブルーノアの声が聞こえたので、床に座り本を読む振りをして下を向き目を閉じた。
すると、ブルーノアはそれを確認すると話し出した。
“レオルド。何故、貴方にブラットの事を託したか……それは、本来ならば将来、貴方はブラットと出会い魔導師の王へと導いて行く筈なのです。”
(ブラットを王へと導く……まさかこの私が……。)
“しかしブラットは、ネリウスとゲリュウデスにより徐々に力が奪われています。その為かは分かりませんが、世界全域に微妙な空間の歪み、微妙な世界の運命のズレが確認され始めています。それに、最近このスカイネーブル全域で病の他にも奇妙な事も起き始めています。”
(この病の他にも、スカイネーブルだけではなく世界各地でも異変が起きているというのか……。)
“レオルド。このままでは、世界の運命もブラットの運命も変わり、世界は滅びの道に進み、今のままではブラットは何らかの形で死を迎えてしまいます。できるなら、そうなる前に阻止して欲しいのです。”
(……ブラットが死ぬ……そして世界が滅ぶ………。)
“貴方には、今まで以上に過酷な事が起こり得ます。ですが、これはレオルド、貴方でなくてはならないのです。他の賢者とブラットが出会ってしまっては、運命が変わってしまいます。大変かも知れませんが信じています。お願いしますね。”
(……ブルーノア様。)
そう思いながらレオルドは目を開け深い溜息をつき、また目を閉じ心の中で頷いた。
それを確認するとブルーノアは安心した顔になり、そのまま姿を消した。
レオルドはブルーノアの姿が消えたのを確認すると目を開けまた本や書物を調べ始めた。
(……私が賢者になったのも、色々な本や書物などを気ままにそれらを読み研究をしたかった為、それが……しかし、これが運命だと言うのであれば、やらなければならない。どんな事が起こったとしても。)
レオルドはそう思い固く決心をし心に刻んだのだった…。
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