59話〜大失態
その黒龍はどんどん大きくなり魔法施設を破壊し、レオルドとブラットを睨んでいた。
その頃フェリア達は宿屋の部屋にいたが、尋常ではない地響きと魔力に驚き外に出てシェイナルズ城の方を見た。
場所は移り、ガルド達はティールの街から離れた場所にいたが、辺りに一面に唸るような地響きととてつもなくケタ違いの異常な魔力に驚き、シェイナルズ城の方見た。
「これは、ちょっと待て!何で?あ、あのドラゴンが……し、城にいやがる!?って……まさか!!」
ガルドは慌ててバッグの中を見た。
「ガルド、どうしたのですか?それにあのドラゴンは、確か貴方が封印した筈では?」
カトレアは不思議そうに首を傾げ言った。
「まさかとは思うがガルド、間違えて誰かに渡したのでは無いじゃろうな!」
「やっぱり、あの筒がねぇ。ドルマノフ様の言うとおり間違えて、ブラットに渡しちまったみてぇだ!ははは……てか、笑っている場合じゃねぇがな。」
「まさかとは思いますが?あのドラゴンは……。」
「ガルドあれって!やっぱり、凄く不味いんじゃ……。」
ガルドはそう言われ城の方を見ると少し考えた後、
「確かに、このままにしておく訳にもいかねぇな。とりあえず、俺は城に急ぎ向かうが、ドルマノフ様とお前達はどうする?」
「そうじゃのう。ワシはここで少し待機していたのが良いじゃろう。下手に動ける身でもないしのう。」
「私は街が心配ですが、城の方も気になりますので、お供出来れば幸いです。」
「ルルが行くなら勿論私も行くよ。それにガルドが心配だしね。」
「私は貴方と共に行きたいと思います。ただその前に、デルカいつまで姿を隠しているつもりなのですか?」
「はぁ、申し訳ありません。これには……。」
「デルカ、久しぶりじゃのう。先程から気がついておったが、いつ姿を現わすかと見ておった。フォフォフォ……じゃが、まぁ、今説教をしている場合ではないのでのぅ。後でじっくりとするとしようかのぅ。ああそうじゃデルカ、悪いが少し気になる事がある。クレイデイルに、その事が書いてある手紙を渡して来て欲しいのじゃが。」
ドルマノフはデルカに手紙を渡した。
「クレイデイル様に手紙を渡せばいいのですね。分かりました。早急にキリア城に向かいます。それと、心配ですので私の配下の者を数名護衛としてつけておきますので。では……。」
デルカはそう言うとドルマノフに一礼をして姿を消し急ぎキリア城に向かった。
「さて、ガルド。この件が済んだら、じっくりとブラットの事を話したいと思うのじゃが。」
「ドルマノフ様。ああ確かに、俺もこのまま訳が分からねぇままじゃ納得いかねぇしな。」
そして、ガルドはドルマノフに一礼をして城に向かった。
カトレア達もドルマノフに一礼をしてガルドの後を追うように城に向かったのだった…。
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