68話〜勘と洞察力

 グロウディスとテリオスは、爆音がした方に来てみると、そこにはアキリシアとクレイマルスが座り込んでいた。


 アキリシアの術式の爆炎の威力があり過ぎた為、辺りはかなり崩壊していた。


 それを見たグロウディスは、


「クレイマルスに、アキリシア様。これはいったい何があった?」


「グロウディス。何故ここに?」


「クレイマルス。爆音が聞こえたので、気になり駆けつけた。」


「あ〜、グロウディス。これは僕が、ちょっとやり過ぎちゃっただけなんだけどねぇ。」


「なるほどアキリシア様が。そうなるとここには誰かいたという事になるが。」


「テリオス王子。ミスティという女とベルモットという男がここにいたが。」


 クレイマルスがそう言うと、グロウディスはその2人の名前を聞きほんの一瞬驚いた素振りを見せた。


「なるほど。その2人が、ここにいて戦っていた。そして、アキリシア様が術式を使って相手を追い込んだがその後逃げられたという事か。」


 アキリシアはグロウディスが一瞬見せたその仕草を見逃さなかった。


「ねぇ。グロウディスって、その2人の事を知ってるのかな?」


「ん?何の事だ。」


「何の事って。クレイマルスが2人の名前を言った時に驚いて少し動揺してたよね。」


「はぁ、アキリシア様。貴女と言う人は勘が鋭いと言うか何と言うか。これほど洞察力が優れていたとはな。」


「グロウディス。何故、あの2人の事を知っているんだ?」


 クレイマルスが聞くとグロウディスは深く溜息をついた後、


「クレイマルス。あの2人はお前に何か言ってなかったか?」


「ああ、言っていた。そして、俺の記憶が無くなる前の事を知っているようだった。」


「クレイマルスが記憶がないって、いったいどう言う事なんだ!?」


「テリオス王子。実は、俺は1年以上前の記憶がない。そして、あのアジトの近くで記憶をなくし、その場に倒れていたのをグロウディスが助けてくれた。」


「ああ、確かにそうだが。あの2人がここにいると言うことは、クレイマルス。いずれお前に真実が分かってしまうという事になるな。」


「グロウディス?どういう事なんだ!知っていたのか俺の記憶が無くなる前の事を?」


「ああ、知っていた。だが、クレイマルス。本当は知らない方がいい事もある。だから俺はお前に、真実を話さずにいた。だが、あの2人から聞く前に話した方がいいかもしれんな。」


 そう言うとグロウディスは深呼吸をし真実を話し出した。

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