22話〜異世界から魔王降臨

 場所は移り、ここはグレイルーズ国のラウズハープ城。


 大臣オルドパルスは城の地下に特別に造った部屋にいた。


「フッ、時は来た。私の研究が正しければ、この地に3人の異世界の勇者以外でも召喚は可能なはず。そして、この私が新たに作った祭壇にて、異世界から闇の魔王を召喚する。」


 オルドパルスは祭壇の側まで来ると、儀式の準備を始めた。


「この儀式をする為には、各国の王の力が必要だった。そして、各国の者たちの力もな。3人の勇者がこの地に降り立った事で、条件が満たされた。祭壇に術式も描き終え、残るはこの私の血のみ。勇者を召喚する場合は必要とはしないが、魔王を召喚しようとしてるのだからな……。」


 オルドパルスは黙々と準備をしていた。


 そして、しばらくして祭壇の召喚用の術式が紫色に光り出した。


「準備は整った。さて、始めるとするか。」


 召喚の儀式を始めた。


 《主よ我が願いを叶えよ この地に闇 魔の心宿せし者召喚されたし 我がこの血にて!!》


 そう唱えた直後、祭壇は紫色の眩い光を放ったと思うとそこには1人の男性が立っていた。


 その男は召喚されたばかりで呆然としていた。


「……成功したのか?召喚はされたようだが、これが異世界の魔王なのか?」


「……ここはどこだ?……いったい俺は?確か、ゲームをやろうとログインしたはず……。」


「貴方様は間違いなく異世界の魔王様なのか?そうであるならば、何らかの紋章が現れているはず、いきなりで申し訳ないが服を脱いで確認させてもらえませぬか?」


「はぁ?い、いきなり魔王って……意味が分からない。それに……紋章がどうとか服を脱げとか……俺は魔王ではなく、だだの……。」


 そう言いかけたが自分の格好と姿がゲームのアバターになっているのに気がついた。


(どうなってんだ?俺は確かにゲームやろうとしてたはずだ。ん?そういえば、スイッチ入れてログインしようとした途端いきなり画面が光り出したんだったな。……そんで俺は、訳の分からん所に、今現在ゲームのアバターの姿でいる。って、どうなってるんだ?それも何で俺が、勇者で無くて魔王として召喚……おいおい、ありえねぇだろう〜!?)


 そう思っていると、オルドパルスが近寄ってきて、また証拠の紋章をと言いだし男は仕方なく服を脱いだ。


「これでいいのか?……それでそれらしき紋章は?」


 オルドパルスは身体を隅々まで見ると、


「おお、確かに右肩に闇を司ると思われる紋章が。」


 そう言われ男は自分の右肩の辺りをみた。


 確かにそこには、何らかの紋章らしきものがあった。


「その紋章があるという事は、貴方様が異世界の魔王様である事は間違いありません。そして、この世界を私と共に支配しようではありませんか。」


「……し、支配 って……ち、ちょっと待て……いきなり言われても頭の整理が……あーーーーなんなんだよーーー!?」


 何がなんだか分からなくなって、元々が難しい事は得意ではなかった為に理解不能になり混乱した。


「今は、少しづつ整理をしながら、おいおい話をしていきたいと思います。それと紹介が遅れましたが、私はこのラウズハープ城の大臣を務めている、オルドパルスと申します。」


「あっ!?えっと……よろしく。オルドパルス……お、俺は、ユウ・ライオルス。それで……これからどうしたらいいんだ?」


「お呼びするのは、ユウ様でよろしいかな?」


「ああ……それで構わない。」


「ユウ様には、これからいくつかやって頂きたい事がありますが、ここではなくこの日の為に用意していた新たな拠点となる城へと向かうとしましょう。」


 そして、ユウは頭の整理が出来るまで、様子を見る事にして、オルドパルスの後をついていったのだった…。

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