Google final
夏秋冬
第1話 Google Final
Googleで検索した結果に安穏と従う人々ばかりではない。その検索結果が検査エンジン最適化によって独占されていることに憤りを持っている人々は少なからずいた。
書籍の書名を検索すれば検索結果にはamazonのリンクが表示され、料理のレシピを検索すればcookpadが表示され、中古車ならgooかカーセンサーが表示される。世界は広告料といった資本主義に毒されている、そう感じた人々は少なからずいた。
そういった計算機技術者たちはGoogle2を立ちあげ、無敵と思われた巨人に立ち向かった。広告と無縁な検索結果を求めて新天地へ赴いた人々は多く、Google2の未来は明るいものであるかに見えた。しかし彼等も検索エンジンを無償で提供するだけでは飯を食ってはいけない。結局は広告収入が必要だった。そしてやがてGoogle2も広告に汚染される。
やがてGoogle3が立ちあがった。今度こそ自由で公平なインターネットを実現するという希望と野心を持った技術者達が奮起した。しかしやはり資本主義には勝てなかった。
資本主義との戦いで如何にして自由を獲得すればいいのかと考えた一団がいた。彼等は古臭いと言われたマルクスとレーニンに学んだ。社会主義である。資本家の存在しない労働者が社会をを統べるという世界を夢見てインターネットユーザーによるインターネットユーザーのためのインターネットを目指してGoogle Finalを立ち上げた。
しかしその検索結果には検閲がまかり通り、言いたい事も言えないインターネットが広がった。
結果的に元祖Googleが復権したがグローバリゼーションやリベラリズムによってなんだかややこしくなっているのが今ここ。
Google final 夏秋冬 @natsuakifuyu
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