207.近況報告4


 次に、先ほどまで泣いていたユリアが復活したので、西部戦線状況について話してもらった。


 西部海域はエンぺリア王国海軍との共同作戦が功を奏し(エンぺリア側は海上封鎖のみで、攻撃はほとんどが王国側)、海上に関しては完全に帝国艦艇を一掃し領海権を奪取、ファルナ港が一時占領されていたがそれも奪取し、ファルナ海軍基地には第5艦隊と新設した第7艦隊が駐留させている。


 ファルナ海軍基地所属(仮)


 第5艦隊

 旗艦:大和

 第1遠征打撃群

 第1護衛艦群

 第2護衛艦群

 第21駆逐隊

 第22駆逐隊

 第5戦隊 (ビスマルク・ティルピッツ)

 第14戦隊 (ドイッチュラント・アドミラル・グラーフ・シュペー)


 第7艦隊

 旗艦:モンタナ

 第3遠征打撃群

 第5護衛艦群

 第6護衛艦群

 第25駆逐隊

 第26駆逐隊

 第7戦隊 (オハイオ・メイン)

 第16戦隊 (衣笠・青葉)


 第5艦隊に所属しているドイツ艦艇はロマンを求めたワタの仕業かと思いきや、これは軍艦の資料を穴があくまで読みまくり、しまいにはドイツの軍艦がかっこいいといって目を輝かせるようになってしまった、ヴィアラの希望で召喚したものだ。

 第7艦隊はアメリカ海軍の未成艦であったモンタナ級を召喚、モンタナ級は完成していれば大和級と同等の規模になる戦艦だったようだ。

 それが同じ港に隣り合っているのはまさに夢のようだろう。



 次に西部戦線。

 帝国に最も近い北西のオルセシーゼ付近では西部方面軍第二戦車軍団と第31歩兵師団・第35歩兵師団(両歩兵師団ともに近代化装備)が帝国軍を完全に帝国領土内まで押し返しさらにはエンぺリア王国にも侵入していた帝国部隊まで撤退させる大戦果を挙げていた。

 ハルベルトとオルセシーゼの間にあるヴェノナという町の近くにはヴェノナ空軍基地を建設しそこには第5戦闘航空軍を置き、主に西部方面の空域とエンぺリア王国首都のべレカ周辺空域までを管理する。

 飛行訓練等が終わった暁にはすぐにスクランブルができるようにする計画だ。

 それまでは既にある東部航空方面隊がヴェノナ空軍基地に出張という形で一個飛行団ずつこちらに飛んできて、一時的にここから領空侵犯対処をすることとなっている。


 配備部隊は以下の通り。


 ヴェノナ空軍基地

 第5戦闘航空軍


 第33航空団(コールサイン:ポラリス)

 第331飛行隊:F-15SE(12機)

 第332飛行隊:F-15SE(12機)


 第34航空団(コールサイン:デネボラ)

 第341飛行隊:F-22(12機)

 第342飛行隊:F-22(12機)


 第35航空団(コールサイン:リゲル)

 第351飛行隊:F-2(12機)

 第352飛行隊:F-2(12機)


 第36航空団(コールサイン:オリオン)

 第361飛行隊:F-22(12機)

 第362飛行隊:F-22(12機)


 第37航空団(コールサイン:ケンタウルス)

 第371飛行隊:F-15SE(12機)

 第372飛行隊:F-15SE(12機)  


 第38航空団(コールサイン:エリダヌス)

 第381飛行隊:F-35A(12機)

 第382飛行隊:F-35A(12機)


 第39航空団(コールサイン:アダーラ)

 第391飛行隊:F-22(12機)

 第392飛行隊:F-22(12機)


 第40航空団(コールサイン:アンドロメダ)

 第403飛行隊:F-35A(12機)

 第404飛行隊:F-35A(12機)



 これにより西部方面の帝国による脅威は完全に排除された。

 そのおかげで安心して鉄道(西国本線・新幹線、国際連絡新幹線)を通すことができたので、これを通って明日にはエンぺリア王国女王が来訪することになってる。


「ユリアありがとう、とりあえずそこまででいいよ!」


「あ、えと、残りはいかがいたしましょう?」

「すまないが残りはこの後の列車に乗ってから見ることにするよ、ローザそろそろ行くぞ」


 そろそろ列車の時間が迫って来たので、ユリアの報告を中断させ駅に向かうことにした。


「はっ、承知しました」


「やっと私の名前を呼んでくれたわね、でもうれしい!」


 今まで沈黙を貫いていたローザは俺に呼ばれると満面の笑みでこちらを見てきていた。


「悪いけどユリアまた城の留守を頼む」


「お気を付けていってらっしゃいませ」



 こうしてワタ達は駅へと急ぐのだった。


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