122.対空戦闘!!

 

 空母キティーホークから前方に離れた海上に、第一駆逐戦隊の計4隻(こんごう、きりしま、みょうこう、ちょうかい)が横陣形で航行していた。


 この戦隊の役割は、空母を護衛(防空、対艦防護)することと、キティーホークより左10度、第一駆逐戦隊より左90度方向に位置する第一艦隊の防空任務をおっている。


 しかし、本来の空母機動艦隊であれば空母を中心に輪陣形をとり、周辺にはイージス艦と攻撃型潜水艦が護衛していて、艦隊後方には高速補給艦などが随伴しているはずである。ただ、これは想定する敵が空母に対してミサイルの飽和攻撃をしてくる可能性があるため、このようにして対ミサイル戦に特化している艦隊を組んでいるのである。


 とは言え、今はその大規模な艦隊を運用できる人と船が一時的ではあるものの用意が無い(今保有している艦隊だけ見ても十分な気はするが)。そもそも対艦ミサイルが飛んでくることはこの世界ではまずありえないので(飛んできたらお手上げです)、その想定の元、空母の防御を最低限にしたうえで前方の攻撃力を上げ短期決戦に持ち込もうと思ったのでこの編成になっている。



 話は戻り、こんごうCIC内――


「艦長!キティーホークから入電、第一駆逐戦隊全艦で対空戦闘を開始せよとのこと!」


「ヴィアラ連合艦隊司令より「健闘を祈る」ときています」


 キティーホークのCDCから情報が送られるとともに、連合艦隊司令のヴィアラからの言葉も入ってきた。


「よし、わかった、その期待にみんなでこたえようじゃないか!麾下艦艇に伝達!合戦準備!」(艦長)


「第一駆逐戦隊、合戦準備!」(船務長)


「合戦準備!」

「各部合戦準備用意よし」

「各艦も準備完了しました」


「了解」


「SPYレーダー目標探知、右30度に100機、距離120マイル」(レーダー員)


 レーダー上には敵竜騎兵がはっきりと映し出だされていた。


「目標まっすぐ艦隊に近づく」(レーダー員)


「艦長、配置つけます」(副長)

「了解」


「対空戦闘用意!」(副長)


 副長は艦内放送で命令を発すると同時に座っている席のすぐ脇にある対空警報ボタンを押した。すると甲高い警報音が艦内中に響き渡り、それを聞いた指揮所要員以外の乗組員はあわただしく動き出し、各員が配置につく。


「各部対空戦闘用意よし」


「駆逐戦隊全体にも攻撃開始命令を送れ」(艦長)

「了解!」(船務長)


「艦橋 第三戦速」(副長)

「艦橋 第三戦速」(航海長)


「舵そのまま!」(副長)

「舵、そのまま」(航海長)


「艦長、攻撃します」(副長)

「了解」(艦長)


「対空戦闘」(副長)

「CIC指示の目標 SM2 攻撃始め」(副長)


「トラックナンバー0011から0021(10目標)」


「サルボー(斉射)」(砲雷長)


「バーズアウェイ(発射後正常飛行)」(ミサイル担当)

「インターセプト10秒前……3・2・1」(ミサイル担当)

「マークインターセプト(命中)」


「トラックナンバー0011から0021全機撃墜!」(レーダー要員)


「新たな目標、トラックナンバー0100から0090、SM2攻撃始め!」(副長)


 レーダー上には、目標に向け飛んで行くミサイルとそれに撃墜された後のマークとして×が次々と表示されていった。

 他の艦も一斉にミサイルで攻撃したため戦闘行動は一瞬にして終わった。

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