第2話

目が覚めたのは1時だった。

少し余裕があるがまた眠っては困るから家を出よう。



程なくして池袋駅に到着した。

カーキのミリタリーは…


いた。


僕は絶句した。

容姿端麗と表現するのが正解であろう人間が自殺願望に至ることに疑問を抱いた。

彼はどう見たって美しい。

だが、そんなこと考えてる暇はなかった。

僕は彼のもとへ向かう。



「こんばんは」



「…こんばんは」



「自殺願望者の方ですか?」



「そうです」



「連絡させていただいたものです」



「あなたが…」



「えぇ、僕が」



「わかりました」



「…っと、その前に一回僕の家へ行きましょう」



「それはなぜ?」



「お教えすることはできません」



「はぁ、」



少し納得はしてなさそうだが、無理矢理家に連れ帰ることにした。

理由を聞く前に死んでもらうと困るからだ。

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