172章
クリアは生まれて初めて死の
1万の大軍を前にしても
「さて、次は何を見せてくれるのかね? これで終わりというのなら君の
少しずつゆっくりとこちらへと向かってくるストリング皇帝を前にして、クリアは体を
……ダ、ダメだ。
私ではこの男には勝てない……。
これまで何度も
自分の住む街――。
だが、そんな彼女でも、このときばかりはそう感じずにはいられなかった。
今ならあのルドベキアが、
この男――ストリング皇帝は
たとえアンが持つマシーナリーウイルスの力を使ったとしても――。
たとえ
ストリング皇帝には
「もう戦えんかね? まあ、
ストリング皇帝は、左右の手にピックアップブレードを
皇帝にとって、クリアとの戦いは
思わず
だが、彼女は――。
……しかし、ここで私がこの男を止めなければ……。
ブレイブ……
アンたちのために……亡くなったルーザーのためにも……私はこの男を
クリアは表情をキリっとさせ、前へと出る。
「リトルたち……お願い……」
「ほう、まだ何か手があったのかね? クリア·ベルサウンド君」
クリアは何も答えず、ただ両手に持った刀に
そして、彼女の顔が
代わりに刀のほうは、
クリアは、自分の命を刀に
「たしかに
「私はもう死んだ身……アンのためにもここで……あなたを止めてみせます」
まるで
まるで相手を
「くだらん。あの小娘にそんな
「アンは私を
「君には
「では……
それと同時に
「まったく……
だが、凄まじい斬撃に
真っ赤なマグマようなピックアップブレードの光の
「その傷だ。もう立てんだろう」
だが、クリアは立った。
2本の刀を
その体――斬り裂かれた傷口からは、当然血は流れ、おまけに体の肉が
「まだ立つか。それも他人のために……。くだらん。実にくだらんな。人はそれを勇気とは言わん。
「俺もその意見に
まだ戦うつもりでいたクリアを前にして、ストリング皇帝が
ストリング皇帝が声のがするほうを向くと、そこには――。
「でも、
緑のジャケットに黒いパンツを
ラスグリーン·ダルオレンジの姿があった。
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