160章
3体の
機械の右腕から電撃を
白い
「アンッ!!!」
クリアの
アンはこれをなんとか
その
「リトルたち、お願いッ!!!」
クリアが両手に持った
その
それだけでは終わらず、クリアは
アンも彼女に続き、ブレードの白い光の
次々と
その人間の
「はあ、はあ。クリア、もう半分は
「
アンもクリアも
2人がいくら強いといっても、もうそろそろ体力の
それでも
アンは、次に向かって来る軍勢に向かって機械の腕を
「っく!? 電撃が出ない!?」
体力もそうだが、
だが、それでも彼女――アンの心は
「電撃が出せなくったって、
アンはこの戦場に死にに来たのではない。
仲間を守るため、
もう自分のことを軽くは
この場をクリアと
だが――。
その折れない心に体はついていかなかった。
アンもクリアも
押し寄せてくる
「ダメです……もう限界……」
「しっかりしろクリア!! 私の仲間にお前を会わせたいんだ!!! こんなところで死ぬなんて
「……まったく、
クリアは、
それは、2人とも今にも殺されそうなときでも、アンの変わらない声が聞こえていたからだった。
「聞けッ!!! 帝国の
アンは残った力を振り
その
「お前たちは何故戦うんだ!?
アンの叫ぶような声に、その場にいたすべての者の動きが止まっていた。
彼女の言葉に全員が耳を
「これ以上戦って何の意味がある!? 戦争なんてせずに別の
アンの言葉に、明らかに
機械人形になってしまったオートマタでさえ、何体かはその場で
アンの思いが、戦場での
だが、その
「いよいよ勝てないと
バッカスは高笑いをしながら、大声を出し続ける。
「帝国の兵たちよ!! 敵は完全に戦意を失くしたようだ!!! 今こそが
その
クリアは思う。
……どうしたら……どうしたらいいの……?
何か……何か打つ手は……!!!
そうだわ……ひとつだけ……まだ残っていた方法がある!!!
クリアは表情をキリっとさせ、前へと出る。
「リトルたち……これが最後のお願いです……」
「何をする気だ、クリア!?」
「私にできることをするだけですよ、アン」
ニッコリと微笑み返すクリア。
アンには彼女のやろうとしていることが理解できた。
言葉にせずとも、クリアの固い意志がアンの脳内に流れ込んでくる。
「ダメだ、クリア!!! 私の話を聞いてなかったのか!? 仲間に会わせたいんだよッ!!!」
クリアは何も答えず、ただ両手に持った刀に
そして、彼女の顔が
代わりに刀のほうは、凄まじい覇気を
クリアは、自分の命を刀に吸わせているのだ。
「では……参ります!!!」
クリアが大軍に飛び込もうとした
「君のそういうところは好きだよ、クリア」
強烈な気を纏った2本の刀が、突然現れた人物の手によって
「あ、あなたは……」
刀から気が抜けていき、クリアの顔に生気が戻っていく。
そんな彼女の目の前には、前髪の長い老人――ルーザーが両手で2本の刀を
その手からは、当然ダラダラと血が流れ始めている。
「だが、
ルーザーの姿を見たアンとクリアは、驚きは隠せずにいた。
そして、次第に笑みを浮かべ、
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