それでも
アカイレイ
第1話 クビそれでも
最悪だ・・・仕事をクビになった。26歳の僕はアパートで途方に暮れていた。せっかく国立大学の大学院まで通って新卒で入社した会社に、新卒で働きだしてから一ヶ月で解雇されてしまった。高専から大学に編入してうつになりかけながらも勉学に励み、大学院まで修了したのにあんまりだ。ちなみに会社は地方の中小企業。いろんな業界に関われて面白そうだったのに。。。研修中に突如解雇されてしまった。
なんで解雇されたかって?調子くずして早退したからだ。その時、学生の時に鬱になりかけて今も薬を飲んでると相談したのだが、これがよくなかったらしい。心療内科で、医者からも説得してもらおうとしたけれど、会社の決定は覆らなかった。
部屋を引き払わないといけない。収入のアテがない。どうしよう。取り敢えず労働基準監督署に相談だな。実はクビの話が出たところで既に電話はしていたんだ。後は直接担当の人と話をしてみよう。
最寄りの労働基準監督署まで行って来た。僕が入社してから2週間以上が経過しているから、会社が僕を解雇するなら解雇予告手当を支払わなければいけないらしい。しかし支払われていない。これは書面で請求するように言われた。内容証明やコピーを取るなどして送った証拠を残すようにアドバイスされた。もし書類を送っても音沙汰が無いなら労基署が動いてくれるらしい。
さて、書類を会社に送って解雇予告手当を請求してみたが、音沙汰なしである。連休前に送って、連休後に待ってたんだけど振込も無ければ郵便物も無い。そこで労基署に連絡した。これで、労基署が会社とやり取りしてくれる。
後日、会社側が解雇を認めたので解雇予告手当が振り込まれると連絡があった。実は入社に伴う引越し代が全部自腹だったので、一ヶ月分の給与を貰ってもまだ赤字なのだが。。。この分は裁判でも起こさないと取り戻せそうにない。クビにされた件は解雇予告手当を振り込んでもらったのでひとまずカタがついた。労基署の担当者にお礼を言っておいた。
人生100年と言われる時代、クビになる事もあるかもしれない。そんな時は労働基準法を活用しよう。労働者は法律で守られている。
さて、ひとまずかたはついた。実家に戻ったけど、これからどうしたものかな。まずはハローワークか。クビニナッタけど、それでも、生きなければ。
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