選別

親子が

檻の前に座っているのを見て、

空に手を伸ばしてみると、

その制度の存在をまざまざと見せつけられたようで、気が滅入る。

私たちが、

選別

された上で現在を紡いでいるのだとすれば、

あの親子は

何位で、

私は、

何位だろうか。


(電子レンジは身体に悪いらしい

 カップ麺も身体に悪いらしい

 受験をする小学生がいるらしい

 お金があっても不幸な人はいるらしい

 大人になって知ることの、なんと多いことだろう)


陽が暮れる、今日も私は

選ばれず、明日の知らせに

ふるえるらしい。

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