-273.15
僕の世界にガタがきていたのは
もうとっくのとうに知っていた事実だった
ただ動いているだけで
明日壊れる可能性の高さを
僕は知っていた
君は十メートル先まで遠退いて居た
呼び掛けたら五秒経って振り向いた
白だけの世界で君は矮小に怯えた
「ごめんなさい」
なんて聴きたかったわけではなかった
小さな自分の啜り泣く声が聞こえた
それはきつくて痛くて
身体だけは大きくなりえた自分の
寂しい声がだけが聞こえた
それはチョコレートにミルクを混ぜた色をしていた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます