五月
汚れた気がした
肋骨の裏が
網膜が
足の裏が
指先が
ぐしゃぐしゃな感情が
頬を伝って冷たくなって
落ちた
LED照明は
円盤の時計は
吸い込んだ空間は
退廃的に白かった
最低な円周率に唾を吐き付けて
床を蹴飛ばした踵は赤く滲んで
理由なんて無かったんだ
理由が付けられてたんだ
五月の蝿の羽音
虫唾が走る
蝿は
自由に
阿呆に
飛びます。
馬鹿を見て嗤う僕もいる
馬鹿を渇望する僕もいる
馬鹿を嫌悪する僕もいる
そんな己が馬鹿であると
僕は知っている様で実は
知っているのだろうか?
心臓が靄になって揺らぐ
五月の蝉になって揺蕩う
嗚呼!
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