梅雨
灰色の空気
赤い長靴
黄色の傘
青い紫陽花
白い四肢
綺麗な硝子は足元で砕ける
ぱしゃん
黒が滴った
足枷になってゆく
ロングスカート
普通穿かないだろう
どうしてよって
無垢に笑って
また
大きな水溜まり
踏んで行くんだろう
冷っこいねって
無垢に笑って
だって
楽しいんだものって
無垢に笑って
閉じた瞳をクッと細める
三日月はずっと
紺色の大きな傘の中に閉じ込めて
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