少年探偵コイン（天空探偵集２）

登場人物

○少年探偵コイン

　目の周りに赤い仮面。

　青メタリックのジャケット。

　黄色いネクタイ。

　焦げ茶色の手袋とブーツ。

　ズボンの裾（すそ）はブーツの中にたくし込んでいる。

　正体は謎。

　敵を気絶させることはあっても、殺すことはない。

　次の台詞（せりふ）と共に姿を表す。

「ハハハハ！　悪の刃（やいば）が光るとき、金のコインが飛んて行く！　科学の力と仏（ほとけ）の心、敵は殺さず捕らえましょう！　神出鬼没の少年探偵、その名はコイン、ここに見参！」

・年齢　不明

○鬼闇（おにやみ）煌輝郎（こうきろう）

　盗賊団〈鬼闇衆（きあんしゅう）〉の首領。

　背の高さは並（なみ）だが、全身の筋肉は重量挙げ選手以上に発達していて、それを強調するかのような体にピッタリ密着した青い盗賊服を着ている。

　盗賊服と同じ色・同じ布地の、両目だけ開いている覆面で顔を隠している。

・年齢　不明

○扉板（とびらいた）啓一（けいいち）

　ハチドリ日日（にちにち）新聞社の見習い記者。

　十二歳でハチドリ日日（にちにち）新聞社に入社して三年。現在十五歳。

　やっと声変わりが終わって、ガラガラ声から落ち着いた声になったばかりの少年。

　両親の分からない孤児で、十二歳までは扉板（とびらいた）曲馬団というサーカス団に養われていた。ただし、人前で芸をすることはなく、あくまで裏方として掃除や料理の手伝いをして暮らしていた。

　育ての親代わりだった曲馬団の団長、扉板（とびらいた）州五郎（しゅうごろう）から苗字をもらった。

　十二歳でハチドリ日日（にちにち）新聞社の社長に見出され、記者見習いとして新聞社で働くことになった。

　ハンチング帽にジャケット、ネクタイ、ズボン、ブーツという服装。

　夏でもジャケットを脱ぐことはなく、ズボンの裾でブーツの足首から上を隠している。

　運転免許は二輪も四輪も持っていない。

・年齢　１５歳

○扉板（とびらいた）州五郎（しゅうごろう）

　扉板（とびらいた）曲馬団の団長。

　孤児だった扉板（とびらいた）啓一（けいいち）の育ての親。

　実は尋常小学校時代、啓一（けいいち）の死んだ実父と同級生だった。

・年齢　４５歳

○鴨凪（かもなぎ）正二（しょうじ）

　ハチドリ日日（にちにち）新聞社の記者。

　身長１８０センチ。スポーツマン型。

　大学時代はボクシング部に所属していた。

　記者仲間からは『お人好（ひとよ）しの鴨』と呼ばれている。

　見習い記者である扉板（とびらいた）啓一（けいいち）少年の先輩として、行動を共にしている。

　運転免許は持っているが、自分の車は持っていない。　

・年齢　２７歳

○笹馬（ささうま）玄九郎（げんくろう）

　笹馬（ささうま）自動車工業株式会社の社長。

　一代で自動車製造会社を築き上げた苦労人である。

　美術品の収集家としても有名である。

　娘が二人いる。

・年齢　５０歳

○笹馬（ささうま）絹子（きぬこ）

　笹馬（ささうま）玄九郎（げんくろう）の長女。

　女学校を卒業後、定職に就かず結婚もせず、ロードスターを乗り回して遊び歩いている。

　クリーム色をした笹馬（ささうま）自動車製ロードスターを持っている。

・年齢　２３歳

○笹馬（ささうま）早苗（さなえ）

　笹馬（ささうま）玄九郎（げんくろう）の次女。

　ハチドリ中央女学校三年生。

・年齢　１５歳

○只羅木（ただらき）邦男（くにお）

　空中都市国家ハチドリ市警視庁の警部。

・年齢　４５歳

○昏目（くらめ）猖骨（しょうこつ）

　画家。

　標準的な身長。

　ボサボサの蓬髪。

　眉の下まで垂れた前髪の奥で暗く光る切れ長の目。

　長い顔。削げた頰。薄い鼻。薄い唇。

　ガリガリに痩せた体。

　着流しに草履（ぞうり）。

『巨大な虫の背が割れて、中から裸の少女が現れる図』など、エロチックでグロテスクなテーマを得意とする。

　本名は昏目（くらめ）聖一（しょういち）

　五年前、両親と三歳年下の弟聖二（しょうじ）を亡くしている。

・年齢　３０歳

○荷濱（にはま）健太郎（けんたろう）

　彫刻家。

　標準的な身長。

　抽象彫刻を得意とする。

　公の場に出るときは、洒落たスーツを着ている。

　美術学校時代、昏目（くらめ）猖骨（しょうこつ）と同級生だった。

・年齢　３０歳