勇者は義務じゃないです〜変態勇者の剣に選ばれて〜

村本鹿波

第1話 魔王現る

 カクヨム初投稿となります。お手柔らかにお願い致します。一話あたりの字数はかなり少なくします。ご要望がありましたら遠慮なく。




 バレスティア大陸にはある伝説が存在している。


 世界が魔王の危機にさらされる時聖なる剣が勇者の元に現れ魔王を打ち砕きバレスティア大陸に平和をもたらすと。


 子供への読み聞かせ物語として大人がこぞって語り聞かせる話。バレスティア大陸で知らない者はいない。誰もが知り、誰もが憧れ、誰もが勇者などいないことを理解してしまう。


 魔王など居るはずもなく平和な日々が流れていた。所詮は空想上の話。そう思い長い月日が経ったある日。バレスティア大陸一の国ゴルスタ王国の城が魔王の手により落ちた。貴族達は見せしめに殺され王族は魔王により建てられた魔王城に幽閉され王国に住む者は生きる拡声器として魔王とその配下である魔物に住む所を追われ方々に散った。


 ゴルスタ王国の崩壊と魔王の出現はバレスティア大陸全土に伝わった。各国兵士を派遣しゴルスタ王国へ向かったが道中の魔物に無残に殺されてしまった。


 各国が魔王の脅威に対するため自国の優秀な剣士や魔法使いを養育することにした。魔王を討ち取るよりも自国を襲う魔物を狩るだけで十分だと気づいたのだ。魔王はゴルスタ王国を落として以来他の国には一切手を出していない。しかし、手を出していないからとそれが襲われないという確証にはならない。それはどの国も理解していた。


 魔王が現れて50年以上。魔王が居ることが当たり前のことになりつつある日空から眩い光を放ち落ちる謎の物体があった。


 それは空に一筋の線を描きまっすぐとまるで意思があるが如く落ちていった。

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