ビンイン・ジ・エンペラー
大いなる闇の血だまり
・外見
形状不明。本体は強大な漆黒の血の泉であり、その中から浮かび上がる、赤黒い骸骨の姿に黄金の王冠と装飾品をごちゃごちゃと身に着けたものは体の一部でしかない。
法人類学者によればこの骸骨は成人男性のもので、犬歯がやたらと長い。
見た目通りアンデット、ヴァンパイアながら血筋としてはかなり低い。その構成する全身全てが血液であり、瞬時に液体化し流動、硬化することができる。
・経歴
とある異世界を文字通り吸いつくした皇帝。その個人の限界をとうに超えた魔力量にものを言わせて独力で異世界へと転生した。
本来はカンパニーとは一切関係のない存在ながら、その安価な転移技術に興味を持たれ、すでに死亡しているため手つかずだった名誉スポンサーおよび名誉重役たちを一時的に復活さえ、その権限で無理やりねじ込んできた。
黒の炎の正当なる所有者、それもあってか現在は⑥コロニーを管理しており、挑戦者の躯を己の体に取り込み続け、今なお成長している。
・性格
尊大、あらゆる存在が砂粒のように矮小に見え、実際にそう見えるほどの力を持つがために高慢な態度を崩さない。
下した命令に対し、それ以上の結果を出すのが当然の責務だと豪語しており、最低限の成功ではその場で血を吸われて干からびることになる。
最近、多くの精神を取り込みすぎ、個の概念があやふやになりつつあると噂されている。
・能力
血液の支配者、全身血液であり、流動する身には異世界一つ分の命が濃縮されている。ゆえに弱点である日光やその他の魔術、物理的、科学的な攻撃を受けても致命傷になるほどのダメージを受けない。
吸血鬼としての特別な能力はほとんど持ち合わせておらず、魔法に関してもさして高度な術式は用いていない。
それでいて吸血鬼の皇帝となれたのはその圧倒的な血液量であり、量で質を押しつぶしているから。
・方針
能力至上主義、優れているものは優遇し、それ以外は踏み台にしかならないと考えている。そのふるい分けの試練としてダンジョンを用いている。
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