ツチノコ探検隊 冒険譚
龍心
第1話 旅立ち
都心から電車を乗り継いで40分
俺が育った街はある
地方都市でも 田舎でも無い 東京から外れた ベットタウン
そんな所で育った 子供の頃は
学校帰りに駄菓子屋さんに集まり
ドリフターズの真似で笑ったり
ファミコンの話で盛り上がったり
ごく普通の小学生だった ごく普通の
そのあたりにいる 鼻垂らした普通の昭和の小学生だった
そんな俺にも
遠き日の思い出って言うの?
誰でも子供の頃の良くある話だと思う
遊んでるグループの中で むちゃくちゃな提案が成された
ツチノコ見付けたら100万円って噂と 夏休みの自由研究を同時に なんとかしようと
ツチノコを探すと言う 暴挙に出るのである
では 今回のメンバーを発表しよう…
タム
リトルリーグで4番バッター
優しくて 力持ち 身体の大きな 愛すべき天然キャラ
サル
身軽で ジャングルジムが大好き ウンテイじゃ誰もかなわない!!
そして今回の冒険記の主人公 虚弱体質№1 龍心~ ドンドンパフパフッ!!
情に熱く 涙もろい 心優しい主人公!!
自分で自分の事書いてると 恥ずかしくなる(笑)
そんな三人の 夏休みに入る前の会話である
サル「ねえ? 知ってる? ツチノコって捕まえたら100万円貰えるんだってさ」
タム「えっ?金持ちになれるね 100万円あったら 金のバットと金のグローブ欲しい」
大人になって気が付いたが 野球の一番うまい人が貰える物だと思うぞ!!
サル「夏休みになるし一緒に探そうよ!! 絶対見つかるよ!!」
サルは自信ありげな ドヤ顔で そう答えた!!
龍心「それより夏休みの宿題の事も考えなきゃだよ ドリルに ヘチマ観察日記 読書感想文 自由研究 しこたまあるじゃん 小学生には自由研究は あっても自由は無いんだ~」
泣き事を漏らすが
サルが気が付く だったら ツチノコ探すのを 自由研究にしようの提案
三人で共同研究にして発表すれば 100万円も宿題も俺たちの物だよ との誘い文句に 俺達は 賛同した
無茶苦茶な理由で ツチノコ探検隊は結成された
企画は言いだしっぺのサルに任せた
厳密なプランも決めないし
詳しい生態もわからぬまま
緩く緩く始まる探検隊だった
場所は日光
理由は 遠足で何回か行ったし
ツチノコ居るなら山の中じゃない?
何とも最もらしい理由ではあるが
根拠は一つもないのだ!!
家に帰りまず親の説得
自由研究で 日光にツチノコ探しに行きたいって親父に話す
親父大爆笑
龍父「あはは… おまえららしいな 悪ガキ共が ツチノコ探しか危ないけど 遅くならないなら OKだ!!」
こういう時の親父は物わかりが良かった
そして サルの家 タムの家に電話を掛けてくれた 子供だけで心配ではありますが 夕方までで 暗くなる前には戻る事 自宅に電話をかける事 そしてタイムスケジュール的な物を作る事と同時に それを実行する事を約束に 探検隊は許可がおりる 親父ありがとう!!
タイムスケジュールは
朝 4時半 駅集合
ミーティング
始発に乗り 日光方面へ向かう
朝7時 日光到着
朝食を食べ
山道へ向かいながら
ツチノコ捜索
昼 持参した弁当を食べ ツチノコ捜索
午後三時 ツチノコ発見!!
埼玉に ツチノコを持ち帰る
百万円手に入れる!!
とんでもない 予定だ
予定の中に ツチノコ発見してるし…
仕方ねぇ ツチノコ見つけに行くか…
急造のヘナチョコ探検隊の3人で 山へ向かう事になろうとは
冒険当日
朝早く目覚まし時計が 騒ぎ出す
しかも 時間は 朝4時 若干早すぎる時間に起床して
ボケッーともしてられず起き上がる
台所で 母ちゃんが 特製おにぎりと 特製弁当を用意してくれてる
ありがとう母ちゃん( ´∀`)
俺は 母ちゃんに ありがとうと いただきますを伝え おにぎりにかぶりつく うまい( ´∀`)
母ちゃん 行ってきまーす~
母ちゃん「寄り道しないで早く帰りなさいよ」と 母親らしい言葉で見送られた!!
朝の中途半端な時間
始発電車を待つ良く考える…
電車すら動いて無いのに 集合する…
朝の4時半
タムが待ってた
タム「おはよう」
俺「おはよう なんか早すぎるだろサルはまだかな?」
タム「まだ来てないみたいだね」
深く考えて見ると 電車動き出さない時間に何故集合したのか?
ミーティングって 何の話をするのか? 未知の生物に対して何の作戦を立てるのか サルはきっと 考えをまとめてるに違いない
俺「タムよ サルはきっと何かのヒントを掴んだのだ 任せとけば大丈夫だよ!!」
時は流れ 5時ちょうど…
サル登場…
サル「ごめーん やっぱり早過ぎたね 起きられなかったよ」
俺たち30分前から待ってるけどね…
俺「所でミーティングだけども なんか作戦見つかったんだろ? 期待してるぞ!!」
サル「…」
俺「おい?」
サル「虫網持ってきた!!」
タム「それ貴重なアイテムだよ これで大丈夫だね」
おいおい そんなんで捕まるならとっくに発見されとるがな…
まぁ妙なテンションで 冒険の旅は始まるのであった!!
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