アタゴの神隠し

芝迅みずき

【序】

【序】壱



 初めて母を殺した子供がいた。

 初めて神を殺した神がいた。

 初めて母を殺した子供は、初めて神を殺した神は、十握剣とつかのつるぎで裁かれた。


 ――裁かれた者の名は、火之迦具土命ほのかぐつちのみことと言う。


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