おんなのこはうそつき

阿瀬みち

第1話 新入部員近藤さん

 二年に上がってすぐ、陸上部を辞めて演劇部に転部してきた近藤さんは、長い黒髪を軽く巻いてふわふわさせた、甘くていいにおいがする可愛い女の子だ。元運動部の女の子がまとっている空気は、どこまでも自分とは異質な感じがして、すこし怖い。文化部と運動部の間には、越えられない溝があるんだよな。とか思っていたんだけど、部活が終わって駐輪場に向かおうとしているところに、近藤さんに、

「安部さん自転車通学なんだ」

「んー」

「うち電車。駅まで一緒に帰ろ」

 ほがらかに声をかけられて、一緒に下校することになった。どきどきしながら、二人並んで校門を出た。近藤さんは当り障りのない話をしてくれているのに、私はそれにうまく答えられないで、「ふーん」とか「あー」とか「えー」とかいう気の抜けた返事を返すことしかできない。圧倒的コミュ力の差。駅が見えてからも、

「電車までちょっとあるし、喋ろーよ」

 近藤さんにせがまれて、駐輪場のところで少し話した。何の話をしてたんだっけ、英語の先生の発音が独特だとか、数学の先生の生徒の指名の仕方はランダムに見えて実は法則性があるとか、そういう害のない話。電車の時間になって、

「また明日ね、ばいばーい」

 って笑って手を振りながら改札の向こうへ消えて行った近藤さんが可愛いなって思った。ああいう風に笑えたら、いいな。どう見たってスクールカースト上位の女の子という感じ。それがなぜ、ど底辺演劇部へ。わからない。神様が間違えたとしか思えない。


 文化部っていうだけで目立たないのに、演劇部とかなおさらレアでたぶんクラスの人は存在すら普段意識していないのではないだろうか。それなのに精神性は吹奏楽部と同じくらい運動部寄りなのだ。なんとなく割りが合わない、と入部してから気がついた。

 入ってしまってから適性のなさに気がついた私は、即座に裏方を志望した。今では脚本を書いたり衣装を作ったりセットを組んだりしている。人前で話すのはあんまり得意じゃない。なんて言うんだろう、演劇って、自分の気持ちや考えてることが、見ている人の前で丸裸にされていくような気がして、怖い。

 怖いと思ってるのにどうしてこんな部活動に入ってしまったのか。高校一年の春、今はもう引退されてしまった、先代の先輩に頼み込まれて断れなかったのだ。かなり強引な勧誘を受けた。きっと一目で「こいつは頼みごとを断れない顔をしている」と見抜かれてしまったのだと思う。「運動部にも入れない、かといって文化部のどこに入るかも決めてなさそう」な私を一瞬で見抜いた先輩はやっぱりすごい。いや、先輩がすごいのか、私がまぬけなのか。


 どうも私はわかりやすい顔をしているらしく、きっと心の中で考えていることが表情やしぐさを通して周りに筒抜けなのだ。演技以前に、型にはまることすらできない私の表現。文字通り“形無し”だ。

 

 私と対照的なのは近藤さんだった。近藤さんはセリフを覚えるのもめちゃくちゃ早いし、脚本をほぼ丸暗記してしまうらしく、誰かがセリフを詰まっても、そっとその人のセリフを耳打ちすることができる。多分流れを全部把握しているのだ。

 それになにより、よくとおる声、はつらつとした動き、運動神経も良くて、記憶力も良くて、物おじしない。うらやましい。かわいくて何でもできる。きっと生きやすいだろうな。神様は不公平だ。

 彼女の動きや声は統率されていて、型にはまった「身体表現」。



*******


 先輩たちは新しく入ってきた近藤さんに優しかったけど、同級生や後輩たちはそうではなかった。圧倒的な陽の雰囲気に気おされて、みんな遠巻きにしている。部の中でも同級生の輪から孤立しがちだった近藤さんは、よく私に近づいてきた。どうしてこんなに懐かれているのかわからない。近藤さんなら他に誰とでも仲良くできそうなのに。でも確かに、物覚えのいい近藤さんは、段取りや手順、セリフや芝居も一瞬で覚えてしまい、よく暇になるらしかった。それでふわふわと私のところに遊びに来る。私はそれが嬉しいのに、やっぱりどこかで彼女を怖がっていて、上手く話せない。


 裏方の子と集まって小道具や衣装、照明や音楽についての打ち合わせをしていた。役者をやる子は発声練習をしたり、ストレッチをしたり。二人一組のストレッチで余ってしまった近藤さんが、私を呼んだ。

「え、え」

 とか言いながら私も一緒にストレッチをする。近藤さんの動きはしなやかで、すごくきれい。なんていうんだろう、筋肉が均質についていて、しかも柔らかくてしなやか。かっこいいなぁ、と思う。私の白くて細いだけの足と全然違う。日に焼けて引き締まった足は、陸上部の女の子の脚、という感じでかっこいい。みんなもなぜか近藤さんは私といるもの、という感じで認知したらしいけど、私自身はまだそのポジションがうまく受け入れられない。


 演者の子たちがセリフ合わせをしている時の雑談が、ふと作業中の私の耳に入ってきた。プラスチックボードを切る手が止まる。

「近藤さんなんで陸上辞めたの?」

「うん、ちょっとねー」

 二年の浅間さんが近藤さんに質問していた。誰しもが気になっていたけど聞けなかったことをどうして浅間さんははっきりと言葉にしてしまうのか。ひやひやしつつもどうしてもそっちが気になって耳を傾けてしまう。

「人間関係で揉めたらしいよ、いじめられてたらしい」

 同じ学年の角田さんが近づいてきて、私に耳打ちした。聞き耳を立てていたことすらバレバレなのだ。恥ずかしい。

「近藤さんあんなにコミュ強って感じするのに、いじめって……」

「それがさー、去年の冬あたりからなんか」

 角田さんが声を潜めた瞬間、部長に鋭い声で呼ばれてハッとする。

「安部、ちょっと相談があるんだけど」

「はい!」

 角田さんが行っておいで、と手をひらひらさせた。それにしてもさっきの話の続き、すごく気になる。あとで角田さんにLINEで聞いてみようかなと思ったけど、そういうの、本人のいないところで話すの感じ悪かなと思って、できなかった。いい子でいたいわけじゃないけど、かといって人から悪いふうに思われたくはないのだ。


 しばらくして夏休みが来た。夏休みの間も部活はある。文化部なのにほんとに忙しい。地区の演劇大会に出場するための準備だ。私は後輩の女の子と脚本を調整しながら、趣味の裁縫で衣装をいじっていた。


 稽古の合間に、

「なんか近藤さんセリフと出番多くない?」

 と誰しもが思っていたことを初めて口に出したのは、やっぱり浅間さんだった。浅間さんはよくいえば天然、悪く言えば空気が読めない。あるいはちょっとだけ意地が悪いのかもしれない。

「あー、それ私も思いました。準主役級の役ですよねー、いきなり入ってきたにしては、すごい思いきった采配だなーって」

 一年の葛西さんが加勢した。

「ちょっとやめてよ、空気悪くなるじゃん」

 部長が笑った。

「いいじゃん、近藤さん華あるし。それにすごいうまい。子役経験あるミソといい勝負なんじゃない」

 ミソ、というあだ名で呼ばれている御園先輩が「だよなー」といった。


 演技って人の前で一枚ずつ服を脱いでいくのに似ている。自分に酔って真っ裸になってしまえばそれはそれで見れたものではないし、かといってためらってタイミングを逃してしまってもいけない。あくまで自然に、コートを脱いで、友達の前でラフな格好になっていくのと同じように、見ている側に警戒や不安を抱かせないように、「舞台の上の素の自分」になっていく感じ。

 近藤さんは普段から着込んでいるものが多いのだろう。だからこちらが驚くほどの速さで脱いで行っても、肌が見えない。底の知れなさがある。引き込まれてしまう。もっと見たい。彼女の素の声が聴きたい。舞台慣れしなくてぎこちなくても、それでもなお観客にそう思わせる力があった。



 地域の演劇大会の前に、まず文化祭がある。演劇部も軽い寸劇を三本する。近藤さんが友達を呼んできたとかで、普段は演劇部の演目なんか見にきそうもない人たちが観客席にいたのが印象的だった。近藤さん、男の子の友達多いんだな。

 クラスの目立つところで固まっているような、ちゃらちゃらした男の子たちが私は苦手だ。演技の内容とか脚本の善し悪しでなく、誰が可愛いとか可愛くないとか容赦ない言葉を浴びせるから。できたら視界から消えてほしい。今年の舞台はでも、一番前に態度の悪い女の子の集団が居座っていたので、いつもと様子が違った。「近藤さんいじめられてたらしいよ」角田さんの声が蘇る。私は人間関係が苦手で、クラスや学年の同級生の力関係が本当にわからない。鈍感でうらやましい、とすら言われたことがある。そんな私が異変に気がつくくらいだから、集まった女の子たちの圧はすごかった。


 でも近藤さんはめげなかった。ブーイングやクスクス笑う声にもめげず、稽古と同じように役になりきって、自分の出番を全うした。私は照明を担当していたので舞台や客席の様子がよく見えた。


「近藤さん、すごかったね、かっこよかった」

 出番を終えた近藤さんに声をかけると、近藤さんはくすぐったそうに笑った。



 文化祭が無事に終わって、私は漫研の配布している冊子も、美術部の配布しているポストカードも、目当てのものが手に入りほくほくだった。クラスの出し物の片付けを終えて、幸せな気分で上履きを履き替える。そこに近藤さんがやってきて、一緒に帰ることになった。


 校門を出たあたりで、私はくんくんと鼻を鳴らした。夕闇の時間はいつもよりも嗅覚が敏感になる気がする。

「いい匂いするね」

 近藤さんの体からはいつも甘いにおいがした。汗をかいているはずなのに、全然臭わない。それどころかフローラルな香りがする。

「香水つけてるからかな、安部ちゃんもつける?」

 近藤さんは、カバンから取り出したアドマイザーを私に向かって噴射する。

「わ」

 すごい、濃度の濃い甘い匂い。そうか、香水の匂いだったんだ。

「近藤さんとおんなじ匂いだー」

 私が自分の体にふんふんと鼻を近づけるのを見て、近藤さんはははは、と笑った。自分の制服に鼻を押してて歩く私を見かねたのか、近藤さんが私に「これあげるね」とスカートのポケットから取り出したアドマイザーをくれた。

「え、いいの」

「いいのいいのー。安部ちゃんもつけるといいよ」

 香水を持つのは初めてだった。私はうっすらピンクに色づいた液体が入った透明なケースを、大事に胸ポケットにしまった。近藤さんとおそろいの、香水。家に帰ってからもしばらく、瓶を眺めてぼーっとしていた。



 それから三日後のことだった。視聴覚室へ移動する途中、三組の前を通ったとき、陸上部の下田さんに急に手首を掴まれた。

「ちょっと」

 怖そうな女の子たちに囲まれて、くんくん、と鼻を近づけられる。怖い。

「安部さん最近近藤ゆかと仲良くしてるみたいだけど」

「へ? あ、ああ、うん。部活。一緒。なので」

 緊張のあまり言葉がまとまらない。怖い。みんな強い人工の匂いを放っている。髪の毛、色、染めてる。

「ねぇ、安部さん香水とかつけるキャラじゃないよね」

「あー、うん、そう。最近つけてて」

「誰かにもらって?」

「あ、そうだよー。近藤さんに」

 女の子の中でもひときわ背が高くて細い女の子が、周りの子をぎろりと睨んだ。

「安部さん近藤がなんで陸上辞めたか知ってる?」

「あ、え、いや」

「あいつさ、やばいから演劇部の人も気をつけた方がいいよ」

「え、なんで」

 いつの間にか五人に増えた女の子たちに囲まれて、私はすっかりビビっていた。背の高くて細い子が、私の顔をじろじろとにらみつけ、もったいぶった様子で、言った。

「その香水、たぶんもとはうちのなんだよね」

「へ?」

「家に上げたら、あいつが帰ったあと香水瓶ごと無くなってた」

「え」

「最悪でしょ? しかも盗んだもの人にあげるとか意味わからなくない? まじ頭おかしい。だからもうあいつのこと信用しない方がいいよ」

「人からパクった香水、つけるの気持ち悪いよね、捨てたほうがいいって」

「貸してみ?」

 五人の女の子が次々に畳みかけ、名前も知らない女の子の手がするりとブレザーの胸ポケットに伸びる。

「あ」

 近藤さんにもらった、百均のアドマイザーに入った香水。女の子の手が開け放たれた窓の方にそれを投げる。

「あ、」

 私はあわてて窓に駆け寄る。三階の廊下から投げ放たれたアドマイザーは、どこに落ちたかもわからなかったし、きっと割れてしまっていることだろう。

「近藤に会ったら言っといて。準主役とかで調子に乗ってっか知らないけど、お前のやったことは校内のほぼ全員に知れ渡ってるから。ってかドロボーと仲良くするようなバカいる? いないよね? ね、安部さん」

「安部さんのクラスの文化祭実行員、うちの幼馴染で仲いいんだよね」

「陸上の女子、他にも何人かいるでしょ?」

「平和に過ごしたかったら、近藤と話さない方がいいと思うよ」

「ドロボーが準主役の舞台とかやばくない?」

「まじそれなんだけど。うちらやばいもん見せられて気分最悪だったよね」

「ほんとほんと。衣装もダサかったし」

「あれなに? 劇? コント?」

「お笑いじゃない? 吉本新喜劇」

「ほらだれだっけ、あの女芸人」

「近藤と似てない?」

「あー、似てるー」

「まじウケるんだけど」

「あははは」

「じゃね」

「友達はちゃんと選んだほーがいーよ」

 ばらばらと不揃いな足音が完全に耳から消え去るまで、私はそこを動けなかった。



「んー? 安部ちゃん? どしたー、暗いぞー」

 そんなことを知らない近藤さんは、演劇部が部室にしている多目的室に現れた私に、いつもみたく駆け寄ってくる。

「うん、ちょっと」

 何事もなかったようにに笑えない自分が嫌になる、結局下田さんたちにビビってるんだ、恥ずかしい。

「近藤さん、あのさ、ちょっと聞きたいことあって」

 私は近藤さんを隣の空き教室に呼び出して、今日あったことを話した。近藤さんはふふふ、ははは、と声をあげて笑って、「とうとう安部ちゃんとこまでいったかー」と目じりに浮かんだ涙をぬぐった。

「え、盗んだっていうのは、本当、なの」

「ほんとほんと。だってあの人らなんかムカつくじゃん。親の金でブランド香水とかブランドバッグとか持ってさ。狭い高校でかわいいーとかかわいくないとか、モテるモテないとかさ、しょーもないことで競って、頭緩くて面白いからムカついちゃって」

「え、そんな」

 盗んだものを人にプレゼントするとかどういう神経なんだろう。

「そんなくだらない理由で」

「くだらないよ、くだらないでしょ。その辺の女子高生が考えてくることなんか八割くだらないことで残りの二割はどうしようもないことだよ、当たり前じゃんなに言ってんの。そんなんだから脳みそ腐った少女漫画キャラみたいなセリフしか書けないんだよ」

 ふふふ、と近藤さんは笑った。

「佐倉さん家めちゃくちゃデカいの知ってる? 車も何台も止まってるんだよ、庭に珍しいペット買ってて、小さいサルとか、それでね、佐倉さんの部屋には香水専用の棚があって、そこからあふれた香水がその辺に置いてあるの。絶対一個くらいなくなっても気がつかないだろーなって。でも一日でばれた。金持ちって案外ケチだね」

「ケチだねとかじゃなくて。相手がお金持ちでも、物を盗っていいってことにならないでしょ」

「そう? あんなにいっぱいあるのに。あーあ、ムカつくよね。親の金でアイドルのおっかけだの部の親睦旅行だの、韓国に弾丸旅行ってさ、あの子たち集まって何やってるか知ってる? 韓国のアイドルグループのダンスコピーしたり。そのためにジム借りてさ。いくらかかるんだろ……。佐倉さん金銭感覚おかしいんだよ。家でぼーっとしてればご飯が出てくる人たちは良いよね。習い事も塾も部活も何やっても自由だし。ぬくぬくと育ってて、ムカつく」

「……パクった香水を普通人にあげる?」

「あげるよー、仲良くなるための撒き餌みたいなもんじゃん」

「いやそのせいで私全然普段関りのない女子に絡まれてめちゃくちゃ怖い思いをしてるんだけど」

「ごめんね。悪かった。これでいい?」

「え、いや待って、悪いと思ってる人はこれでいいとか言わないでしょ」

「思ってるよ、ちょっとは。迷惑かけてごめんねー」

「いや、もういい、謝罪はもういい。一個だけ聞くけど、私と仲良くしてくれたのもあれ、嘘だったの? 私のことも、ぬくぬく暮らしやがって、とかそういう風に思ってたの?」

 近藤さんは音もなく唇だけで笑った。海外ドラマで見たことがある。唇から笑う笑顔は作り笑い。だって。

 あ、そっか。この人普段から、こうなんだ。全部が全部、演技なんだ。底が知れないどころか、最初から底無しなんだ。

 と思ったら意味もなく虚しくなってまるで心臓の部分に穴が開いてそこから冷たい風がぴゅーって吹いてくるみたいでどんどん体温が下がっていく。

「え、ちょっと待ってなに泣いてんの、うざいんだけど」

 って不意に降ってくる近藤さんの声もなんか今はもうどうでもいい。心がカサカサに乾いていく反面、体中全ての水が目の粘膜に集まって涙になって溢れてきた。

「なんで安部ちゃんが泣いてんの」

「近藤さんの代わりに泣いてんだよ」

「同情? やめてよ。そういうの暑苦しくてうざいから」

「気づいて。今の近藤さんものすごく可哀そうなこと言ってるんだから」

「はぁ? ふざけんなよ別に同情してくれとか言ってるわけじゃないんで」

 実際私だって泣きたくて泣いているわけではない。なんかでも止まらない。なんなんだこれ。

「これだから女は嫌なんだよ。すぐ泣くし」

 近藤さんは大きくため息をつくと、乾いた足音を残して去って行った


 お前も女だよ、って言おうとして顔を上げた頃には、近藤さんの後姿すら見えなかった。なんで泣いているんだろう。尋ねられたところで私にもわからない。せっかくできた友達が私を友達とは思っていなかったことに対する悲しみかもしれないし、あこがれの可愛い女の子との、おそろいの香りに浮かれていた自分に対する憐れみかもしれない。それとも私が近藤さんを好ましく思うのと同じ程度に、向こうから好かれていなかったことがとても悲しいんだろうか。でもやっぱりなんか、洗練された近藤さんの作り笑いに同情してしまうような気もして私は、あふれる涙が止まらない。

 これだから私は人前で演技もできないんだ。自分の気持ち一つ乗りこなせない。自分の感じていることすら言葉にできないのに、それを人に伝えるなんて、到底できないんだ。



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