コチソチ開拓伝

テミテミ コプチ

第1話 モリプ二アキ市の市民税が高い

ここはケリミン合衆帝国に属する国。アマダラ3.56。物価が非常に高く、治安ソコソコ悪め、となりに住むおじいさんはサイバーテロの容疑で捕まった。

なんにしても私の住むソジ県モリプニアキ市の市民税は恐ろしく高い。この国の通貨であるギメロンパッソ(1ギメロンパッソは日本円で3ユーロである)稼いでも稼いでも勝手に町を出歩いては帰ってこなくなるし、なかなか貯まらない。そのくせして市は月に4兆ギメロンパッソを税金として請求してくるのだ(ソジ県の平均月給は49ギメロンパッソである)頭が回らないどころではない、もはやピニピニケチョ(頭が爆発四散するソジ県のお土産)ともいえよう。

このお話はそんな税金高すぎなモリプニアキ市から脱出し、アマダラ3.56の隣にある未開の国、コチソチを開拓し、国を建設しようとする主人公とその同僚たちのお話である。


俺はぺスぺ・チョミン・キデ。このモリプ二アキ市のおぞましく高い税金には嫌気が差した。どうやったらヒプリン(指を磨く仕事)で月に4兆ギメロンパッソを払えというのか。金貸しも別の金貸しに金を借りているというのに。

なぜこんなにバカみたいな状況になったのかは大体察しがつく、あの忌まわしきモリプニアキ市市長 キホキホ・キホのおかげであろう、あの野郎はちょっとトミヤンハ(ジメジメの土を炒って乾かす仕事)が成功したぐらいで市長まで成り上がりやがった。俺は最初から信用なんてしていなかった。俺の親友であり、仕事仲間でもあるフォピジョから散々あいつの裏の話を聞かされたのは忘れないさ。

3日前にフォピジョからヒプリン中にある計画の話を持ち掛けられた。なんとフォピジョの家族4000万人とモリプニアキ市を出て隣国であり未開の地であるコチソチで生活しようというものだ。俺は驚いた、まさかフォピジョの家族が4000万人しかいないなんて、フォピジョのことだから1億はいると推定していた。まあ、そんなことは置いておいて、どうやら彼は本気らしい、だが彼も知っているであろう、モリプニアキ市から出るのに5那由他ギメロンパッソが必要だということを、実のところそのときは本気だと思わなかったので気にしていなかったが1時間前からフォピジョからのデミオロ(芋虫を利用した手紙の配達方法)が止まらない。母親が芋虫嫌いなので勘弁してほしい。だが急ぎだということは理解できた、内容はとうとうギメロンパッソが払えなくなったらしい。これは遂に移住の時が来たと腹をくくりフォピジョと会う約束をデミオロと通じて交わした。

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