第34話 海の悪魔

前回から少し時間は遡り、グラスホッパーが、海賊旗の掲げられた戦艦へ、最初に転移した時


グラスホッパーは、目的の船の甲板に転移すると、そこにはカメハメハ大王の部下達と同じ鎧を着けた兵士達が数百人単位で大砲に弾を詰める作業をしていた。

グラスホッパーは、それに驚いていると、兵士の一人に見つかり、即座に乗員全てが戦闘態勢になった。

周りの兵士は、全員、熱で赤く光る鉈を改造した湾刀カトラスと、トンプソンM1921大容量でフルオート射撃が出来る短機関銃に良く似た見た目のレーザー銃を持っていた。

全員、グラスホッパーの方を見ると一斉に射撃してきたが、その射撃制度は酷く、子供が玩具の銃を撃ちまくってる様な感じがした。

それでも敵の数が多く、逆に強力な弾幕となってグラスホッパーを襲った。

しかし、グラスホッパーは、自分に迫る弾幕が穴だらけなのを嘲り、合間を縫うように転移して二本の槍で敵を薙ぎ払う。


黒いライダースーツに二本の槍、誰の前にも瞬時に現れ、顔を潰し、喉を突き 、胸を穿つその姿はさながら...


「悪魔だ!

悪魔が来たぞ!

煉獄の海には悪魔が潜んでる!」


と、叫ばれる程の圧倒的な強さを見せた。

すると、ちょうどそのタイミングで、海賊達は、更なる恐怖を味わう事になる。

悪魔から逃げる事で必死だった海賊達は、見落としていたのだ。入道雲と、見まごう程の巨大な空中要塞を。

海賊の達の知らぬ間に要塞から天を覆う程の大軍が現れ、空を黒く染めた。

海賊達は、雨雲かと思いふと上を見上げると


「なんだ...

あれは...」


一斉に魔法陣を出した兵士達に驚いた海賊達は息を呑む。

その上空では、


「「「「「「聴ケッ!

歴史二名高イ兵士達

語リ継ガレル英雄譚

ソレニ付随スル数多ノ名工ノ妙技ヲ此処ニ

鎚フル匠ハ永遠ニヴォイスン・モッテイ」」」」」」


機械の兵士達が、唯一プログラミングされた呪文を唱え、火花を散らす黒い魔法陣から両手にトマホークアメリカ先住民が使った手投げ斧を出現させて、全ての船を占領しに向かった。


グラスホッパーが乗っている船にも当然、機械の兵士達が押し寄せ、両手に持つ斧で兵士達の頭を叩き割って行った。


兵士達は、必死でレーザー銃を使い応戦し幾体かの機械の兵士を倒したが、数が多すぎて焼石に水な上に、クリエイターが聖遺物の力で武装の性能を格段に上げて辺獄の兵士達を襲ったので、いよいよ一方的な大虐殺に変わっていった。

辺獄の兵士達は大混乱に陥り、甲板から船内へと避難して行った。

グラスホッパーは、それを追って船内へ転移しようとしたが、船内へ逃げ帰った兵士の内の一人と思われる兵士が、船内の窓を突き破り、落ちて行くのを見て、何事かと思い、甲板に留まった。


「何だ?今のは?」


機械の兵士達のお陰でかなり余裕が出来たグラスホッパーは、悠長に窓が割れた場所を見ていると、そこから怒声と共に飛び降りる者がいた。

そいつは、アルゼンチン・バックブリーカー相手を両肩に背負って背骨を折る技を逃げ帰った仲間に掛けながら飛び降りると、くの字に曲がった仲間を船内への通路に投げ付け、仲間を逃げられない様にすると、仲間に対して叫んだ。


「お前達、よく聴きやがれッ!

俺様の船のクルーは、眼前の敵から逃げ出さねえ!

何故ならば、この俺、エドワード・ティーチが、居るからだ!

お前達は、俺の恐怖の象徴となり、

ふざけた真似をする侵入者に目にもの見せてやれッ!」


と、叫んだ。

すると、船のクルーは一斉に逃げる事を止め、高らかにこう叫んだ。


「「「「お頭ァ!

黒髭のお頭ァ!その通りだァ!」」」」


その叫びに応える様に、黒髭は拳銃形のレーザー銃を機械の兵士に向け、兵士を破壊した。


「そうだ!

さあ、野郎どもッ!

戦えッ!」


兵士を破壊した黒髭の叫びに兵士達が一斉に機械の兵士にレーザー銃を向ける。


「「「おおおおおおおおおッ!」」」


兵士達は、一斉に機械の兵士を撃ち始め、多くの機械の兵士が撃ち落とされた。すると、機械の兵士は空を飛びながら敵兵士達に接近し、トマホークで切りかかる。

敵の兵士達もカトラスを抜いて応戦し、戦況は互角になった。

すると、黒髭は一人だけ格好の違う兵士のグラスホッパーを睨むと、レーザー銃を撃ち込んだ。

グラスホッパーは、それを転移で避け、黒髭の背後に周り、黒髭の背中にドロップキックを食らわせる。だがx黒髭は、それに怯みもせずすぐ様振り向いて、グラスホッパーの足を掴むと、グラスホッパーの膝に思い切り肘打ちをして、グラスホッパーの右足を折った。


「ぐあああああッ!」


グラスホッパーが、叫びそれに対し黒髭は、愉快そうに笑うと、グラスホッパーをそのまま地面に落とし、折れた足を踏みつけた。


「さて、可愛いクルー達を散々甚振ってくれたお礼をしないとなァ!」


黒髭は、グラスホッパーの足を踏みながらそう言うと、拳銃でグラスホッパーの胸を撃ち抜いた。

茜色の光がグラスホッパーの胸に突き刺さり、グラスホッパーは悲鳴を挙げながら転移した。


「あん?

何処へ行きやがった?」


黒髭が、そう言うとグラスホッパーは黒髭の死角、黒髭の頭上のすぐ上に一瞬転移し、ナノマシン発生装置を再起動させた。

そして、グラスホッパーは、そのまま黒髭の足元から飛び出すように転移して短い方の槍で黒髭の首を貫いた。


「此処だよ

マヌケな奴め」


グラスホッパーは、そう言って黒髭の首から短い方の槍を引き抜こうとするが、即死するはずの黒髭の左手が槍の柄を掴むと、そのままグラスホッパーのヘルメットを右手で殴りつけた。

グラスホッパーは、それにより軽い脳震盪を起こし、一瞬止まると、その隙に黒髭はグラスホッパーの首を掴んで持ち上げ、グラスホッパーを前方に放り投げた。

その際、グラスホッパーは短い方の槍を離してしまう。

黒髭は、短い方の槍を体から引き抜くと、それをグラスホッパーの腹に投げつけた。

だが、グラスホッパーは投げられた際にすぐ転移し槍を躱して黒髭の背後に周り、船の上空に黒髭ごと転移した。そして、そのまま空中に黒髭を置き去りにして、黒髭の真下の甲板転移すると、長い方の槍を黒髭に向け、


「くらえッ!

不焼御手杵やけずおてぎねッ!」


と、叫び黒髭に向けて野球ボール程の太さのレーザーを照射した。

黒髭は、それを肩から紐で吊り下げたカトラスを二振り手に持ち、赤く輝かせると、目の前でクロスさせてレーザーから身を守ろうとした。

だが、二振りのカトラスはレーザーに貫かれ、黒髭の胴体に野球ボール大の穴が空き、黒髭はそのまま落下した。

グラスホッパーは、黒髭の真下から3m程離れた場所の甲板に転移して、落下する黒髭を躱すと、先程黒髭に投げられた短い方の槍を回収して落下した黒髭を見に行った。


「流石にあれは死んでると思うが、

辺獄の奴らの体力は化け物だからな

用心しとこう」


と、呟きながら落下した黒髭を見に行くと、両手の指が何本か飛び、胸の大穴から血を流してうつ伏せに倒れていた。


「これなら、大丈夫だろ」


と、グラスホッパーが、呟いて黒髭に背を向け、残りの兵士を遅いに行こうとすると...


「おいおい、この俺を倒すのに体にたった一つ穴を開けたくらいで満足しちまうのか?

てめえ、全然足りねえよ」


突如、背後から黒髭の声がしグラスホッパーが、驚いて振り返ると、そこには深紅のマントを翻し、黒い髭が炎に変わった悪魔の様な姿の男がいた。

悪魔の様な姿に変わった黒髭は、阿修羅の様な顔つきでカトラスを一本抜き右手に持ち、左手に拳銃を持つと、グラスホッパーに迫ると


「お前、さっき俺の仲間に悪魔と呼ばれていたな」


黒髭は、不意にそう言って、仲間の膝にレーザー銃を撃ち込んだ。

グラスホッパーは、その行動の意味がわからず、唖然として見ていると、黒髭は、部下に対して叫んだ。


「野郎ども!

俺は、何者だ!」


と、尋ねると、黒髭の仲間たちは、


「「「船長は悪魔の化身だ!」」」


と、一斉に叫んだ。

黒髭は、その声を聴き満足そうに頷くと、グラスホッパーを睨みつけた。

黒髭の目は、見るもの全てに威圧し、グラスホッパーは思わず、後ろに下がった。

すると、黒髭のマントが炎に変わり、黒髭のカトラスの輝きが白色に変わると


「お前、俺を恐れたな

もう、お前に勝ち目は無いぞ」


と、ほくそ笑み黒髭は、カトラスでグラスホッパーに斬りかかった。


グラスホッパーは、それに対し短い方の槍で応戦したが、カトラスの熱量が凄まじく、グラスホッパーの武装のナノマシンが徐々に剥がれていった。


グラスホッパーが、ヤバいと思ったその時、

グラスホッパーの携帯端末にクリエイターから連絡が入る。グラスホッパーは、ヘルメットに搭載された通話機能でクリエイターの連絡を繋いで、応戦しながら連絡を取った。


「グラスホッパー、今、暇か?」


と、上機嫌で尋ねるクリエイターに対し、グラスホッパーは、怒り


「暇な訳あるかッ!

寝ぼけてんのかッ!」


と、怒鳴った。

すると、クリエイターは、呑気に


「まあ、何でも良い

今すぐ僕の部屋に来てくれ」


と、言ってきた。

それに対しグラスホッパーは、目の前の敵とギリギリの押し合いをしているのをクリエイターに伝えようと


「お前、ホントいい加減にしろよ!

今、マジでヤバい」


と、怒鳴った。しかし、それで集中が途切れ黒髭に槍を払われ、胸ぐらを捕まれ、持ち上げられる。


「うおッ!」


すると、そこでクリエイターが


「よし、わかった

ちょっと待ってろ」


と、言ったが、グラスホッパーはそれに構ってる暇は無いと、必死で黒髭から逃れようと、足掻くだが、そのまま虚しく甲板の端まで持っていかれ、落とされそうになる。

すると、そこにクリエイターが、


「ちょうど良い

そのまま捨てられろ」


と、言ってきた。グラスホッパーは、それに怒り


「言われなくてもやられるよ」


と、怒鳴る。

目の前で黒髭が、何か言っているが、もうそんな事耳に入らない。


「良いか、じゃあ海に落ちて沈んだら僕の部屋に来い」


と言う、クリエイターの声がすると、黒髭が手を離し船から落ちた。


「ああ、もう

何でもやってやる!」


と言って海に落下して消えるグラスホッパーを見て黒髭は満足し、


「野郎どもッ!

敵の大将はこの黒髭様が海の藻屑にしてやった

お前らもそこのガラクタをさっさとぶっ壊せッ!」


黒髭が、そう叫ぶと兵士達の指揮が上がり、機械の兵士達を押し始めた。

そこに黒髭も加勢し、凄まじい勢いで機械の兵士達を薙ぎ払って行く。

すると、機械の兵士達は黒髭を集中して狙う様になり、一斉に黒髭にトマホークを投げつけた。黒髭は、そのトマホークを避けもせず、そのまま機械の兵士達に近づき、トマホークが幾つも体に突き刺さったにも関わらず、変わらぬ動きで機械の兵士達を次々に破壊する。船の上の機械の兵士達が黒髭に粗方やられると、黒髭は、再び兵士達に浜辺を攻撃する様に命じ、兵士達は装填作業に取り掛かった。すると、そこへ


「おい、また俺の仲間を攻撃する気か

もう、させねえぞ!」


と、怒鳴り声がした。

黒髭が、驚いて声の方を向くと、そこには、先程とは、打って変わった見た目の藍色の鎧を着たグラスホッパーの姿があった。

すると、黒髭は


「どうした?

海に落ちて変色したのか?

さっきよりも馬鹿げた格好だ」


と、馬鹿にした。

だが、グラスホッパーは、そんな黒髭を無視し、短い方の槍を鎧の牙に噛ませる様に鎧を変形させて顔の前で横向きに固定し、長い方の槍を左手に持ち替えて、背中に着けた三本目の槍を右手で持った。


「今の内に軽口を叩いておけ

物言えぬ死体になった時、後悔しないようにな」


グラスホッパーが、冷徹な口調でそう言うと、黒髭は、余裕の笑みでグラスホッパーに拳銃を向け、グラスホッパーを撃ち抜いた。


茜色の光がグラスホッパーの胸に突き刺さった。そう、黒髭は、思ったが


「がはッ!」


グラスホッパーを貫いたと思ったレーザーは、黒髭の体に突き刺さった。

すると、グラスホッパーは、そんな黒髭を見て


「驚いたか?

俺は、煉獄の神に罪を贖う為に

悪魔へと、その身を変えられた

お前も海賊なら、知っているだろう?

大海に潜む悪魔、嫉妬の象徴

レヴィアタンを」


それを聴いた黒髭は、胸をさすりながら笑ってグラスホッパーにこう言った。


「お前がリヴァイアサンだと?

笑わせてくれる

海の悪魔は、俺だけで充分だ

お前を殺して、俺は真の海の支配者になってやろう」


と、言いカトラスでグラスホッパーに斬りかかった。グラスホッパーは、それをドゥリンダナで裁き、長い方の槍で黒髭の足を払おうとした。だが、黒髭の強靭な足は長い方の槍を物ともせずに、グラスホッパーの顔面を拳銃で殴りつけた。

だが、グラスホッパーの鎧にぶつかると、拳銃はバラバラに砕け、黒髭は、驚いた。

グラスホッパーは、その隙にドゥリンダナで黒髭の腹を貫いた。だが、黒髭は、それを物ともせず、左手でグラスホッパーの兜を殴りつけた。あまりの硬さに黒髭は拳から血を流すが、黒髭はそれを気にせずに殴り続けた。

グラスホッパーは、必死でドゥリンダナを抜こうとするが、黒髭が体を引き締めて槍を固定しているので抜けずにいた。黒髭は、グラスホッパーの体に張り付き、長い方の槍を振れぬ様にすると、カトラスを白色輝かせ、グラスホッパーの首を切り落とそうとグラスホッパーの首に刃をかけた。

すると、グラスホッパーは、首を傾け、短い方の槍で刃を食い止めると、


「くらえ

世削日本号よけずりにほんごうッ!」


と、言って黒髭の右肩を上書きする様に、短い方の槍の穂先を出現させ、黒髭の右腕を切り落とした。そして、グラスホッパーは、長い方の槍を上空へ転移させ、両手でドゥリンダナを持ち、突き刺さった黒髭を持ち上げた。


「うおおおっ!」


黒髭は、それに驚き左手で必死にドゥリンダナの柄を殴りつけ、ドゥリンダナの柄を折ろうとするが、


「無駄だよ

なんたって、その槍は不滅だからな」


と、グラスホッパーが、冷たく言い放つと、黄金の粒子を体に纏い、


「その内の宿る全ての聖遺物の力を持って

俺に勝利を与えろッ!

ドゥランダルッ!」


と、叫びグラスホッパーは、黒髭を頭上まで待ちあげると、黄金の粒子を纏った長い方の槍の名を叫ぶ。


「穿てッ!

不焼御手杵やけずおてぎねッ!」


グラスホッパーが、そう叫ぶと

長い方の槍から照射された黒髭の体を全て覆う程の太さの黄金のレーザーがグラスホッパーに向けて放たれた。

すると、黒髭は、焦り


「てめえ、俺と一緒に死ぬ気かッ!」


と、叫ぶとグラスホッパーは、それを嘲笑し


「今の俺は、無敵の悪魔レヴィアタンだ

全ての物を弾き返す

俺に当たったレーザーは、不焼御手杵やけずおてぎねに戻り、お前の体が焼き尽くされるまで、俺の戒め恩恵がお前を包み込む

さあ、俺の贖いの糧となれ」


と、言うと黒髭は、急いでポケットに入れていた聖遺物を取り出し、


「あらゆる罪から俺を守れッ!

不朽体の写し身ニコラス・ドールッ!」


と、左手で人形を持って叫んだが、グラスホッパーは、それに対し


「抉り取れ、

世削日本号よけずりにほんごう


と、冷たく言い放ち、人形を持った黒髭の左手を短い方の槍の穂先で切り落とした。


人形を落とした黒髭は、恐怖し


「クソオオオオオオオオオオオッ!」


と、叫びながら黄金のレーザーに焼かれた。

黒髭を消滅させたグラスホッパーは、人形を拾い上げ、クリエイターに連絡した。


「クリエイター、聖遺物を回収した

解析を頼む」


と、言うと

クリエイターは、


「了解した

智慧ジュウホエ、解析しろ」


と、言うと


了解ヤオミンバエ天帝シャンティー!」


と、声がし、続けて


「解析完了しました

回収したのはニコラス・ドール

能力は、

相手の恐怖を糧に力を得る能力です」


と、言った。

すると、クリエイターは、笑い


「だそうだ

存分に暴れて来い

頼りにしてるぞ?

一番槍」


と、言うと、グラスホッパーは、微笑み


「ああ、任せろ!」


と、言うと聖遺物を鎧の胸に押し当て、鎧を変形させて中に収容すると、グラスホッパーは、敵兵に対し


「聴けッ!

この船の船長は、嫉妬の悪魔 レヴィアタンが葬った

お前らも、それに続けッ!」


と、言うと兵士達は驚き、そして


「お前、よくも船長を!

野郎どもッ!

彼奴を殺せッ!」


と、一人が叫び、全員それに続きグラスホッパーに向けて一斉にレーザー銃を連射した。

今度は、最初の時とは違い、確実グラスホッパーを葬るように向けられた物だった。

だが、グラスホッパーは、それを避けもせずに、全弾、体で受け止めた。


レーザーは、グラスホッパーに当たると、全て音を立てて弾かれ、グラスホッパーの周りに無数の弾が転がった。

兵士達が、それに驚いたところでグラスホッパーは、


「見たか?

俺は、無敵だ」


と、言うと兵士達は恐怖し、再び大混乱に陥った。すると、グラスホッパーの鎧が藍色の暗い炎で覆われた。

グラスホッパーは、その炎を槍に宿らせ、逃げ惑う敵を一人一人潰して行き、最後の一人まで逃がす事は無かった。


そして、最後に海賊旗を取り外し、藍色の炎で焼くと、ハウニブに連絡し


「敵将、エドワード・ティーチ

グラスホッパーが、討ち取ったッ!」


と、叫んだ。

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