第2話 なぁ、お前ら蘇生すんの自分なんだけど?そこんとこ分かってて死んでるの?何?嫌がらせ?

「なあ、クレセリアよ。」


「はい、どうされましたか?魔王様。」


「アークデュラハンのハイドとリッチーのグリムが討伐されたとのことだ。至急蘇生を行ってくれ。」


「……了解しました。」


 魔王城の奥深くにある、幹部ですら知らない、私と魔王様のみが知っている倉庫。

 そこに、魔王軍に所属している者全ての遺伝子情報が事細かく記されている資料がある。

 とても重要な場所である。(小並感)

 そして、蘇生とは、蘇生の間と呼ばれる魔王城の地下にある部屋で行われる。

 まず、蘇生用の魔法陣を人間の血で描き、(グラウンドに白い線引くアレでも可)その中心に肉体の構成が終了するまで魔法陣に魂を留めておくための器となる物を用意する。(タッパーでも可)

 そして蘇生の呪文を唱えるのだが、その途中に二、三度、遺伝子情報を全て読み上げる場面が出てくる。ここで少しでも間違えると別人になる。

 さらに、レベルが上がれば上がる程、その情報は多くなっていく。

 アークデュラハンなんて、葬式で坊さんが唱えるお経の数倍長い。

 リッチーもそのくらいだ。

 なので、この二人だけで数時間は潰れる。


「……はぁ~……なんでこんなことを……ダークプリーストがやればいいんじゃ……」


「え~と、練習練習……我らが……あれ?最初って我らがだっけ?我らのだっけ?……?」


「…………図書室行って魔術書取って来るかぁ……」


 ちなみに図書室は24階にあり、今居る蘇生の間は地下5階である。

 ……エレベーター?なにそれ美味いの?

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