物書きにとって承認欲求は不可欠なもの。
前回の続きなんですがフォロワーさんの言葉になるほどと思いました。
「誰かに構ってほしかったのだと思います。誰かに話を聞いてもらいたくて投稿を続けて居ます。」
ふと、昔話をするのですが、僕が小説を書き続けたいと思ったの、小学校5年生の時の、担任の先生が大きく起因しているんです。4年生の時に登校拒否をしていた僕ですが、この先生のおかげで、また学校に行けたと言っても過言ではない。
基本、リアルの人に小説は見られたくない尾岡です。
(とはいえ、現在は長男が。過去には、相方さんが読んでいたワケですが)
その先生に読んでもらった――それだけで、どれほど信頼をしていたのか、察してもらえるかな。
当時はインターネットも、スマートフォンも、カクヨムもありませんでした。だから、自由帳にくっそ汚い字で書いた物語を、先生が読んでくれたワケで。
タイトル、今でも憶えてる。当時はミステリに傾倒していましたからね。
「隼少年探偵団」
www
いやぁ、ダメだ。もう少し、何か無かったんだろうか。
孤児だった、少年が引き取られた家にいた子と、兄妹同然で過ごす。
実は、彼は鳥の王者の末裔。
鳥たちの力を得て(スズメの学校)
迷宮入り事件を解決していく――。
ん……。とりあえず、黒歴史は置いておこう。
そうしないと、ずんずん沼に沈んでいく……(笑)
■■■
先生の感想。
嬉しかったなぁ、というのがあの時を思い返しての感想です。
高校時代に演劇にのめり込んだのも、小説は一人の戦いだったけれど。演劇は部員のみんなが、脚本を評価してくれる。公演で、たくさんの人が拍手をくれた。あの瞬間の味を知ってしまったら。自分の表現に対して反応がある。
「面白かったよ」
なんて言われたら。
これはもう麻薬だと思います。
だからカクヨムをはじめとする小説投稿サイトの登場は、本当に画期的でした。
もちろん、それ以前から個人サイト運用による創作勢はいました。むしろその人口は、かなり多かったのではないかなと思います。
自分の作品をサイトに預けることになるので、慎重になる作家さんも多かった記憶がありました。ただ、本当に画期的だったというか、今までサイトデザインを含めて運用していた作家さんは、小説投稿サイトにその分は一任できる。これはかなり大きな利点だったように思います。
ただカクヨムをはじめとする小説投稿サイトは、ポジティブな部分もあればネガティブな部分も当然、あります。
それは前話でお伝えしたように、評価とランキングという数値に縛られている。この点でしょうか。
百位圏内の人もいれば、千位圏外の人もいる。このメカニズムについては多くの創作エッセイで語られていますよね。
(初回の星の数や作品フォローが……は有名なお話)
だからこそ、カクヨム運営は複垢による評価を禁止しています。
このシステムだからこそ、読み合いや相互評価企画なんてものも出てくるのは、ユーザー達の苦肉の策ともいえるかな?
本当に麻薬だと思いますが、だからこそユーザは頑張ってしまう。本当によくできたシステムです。
じゃぁ、どうそよう……って話ですが。
麻薬は、薬です。医療用麻薬だってありますから。だったら正しく向き合えば良いのです。
ランキングは個人的には、自分のなかで(ここ重要)高ランキングを得られたら、素直に喜べば良いと思うのです。
でも、上位に食い込むことを目標にしてしまうと、いつか苦しくなってしまいます。
だって、麻薬だから。
どうしてランキングに残らないの、とか。
どうして読まれないのか、とか。
苦しくて、悔しくなっちゃう。
でも、こう考えたらどうでしょう?
貴方の作品は、これから成長していくんです。
まだ、少し早いだけ。暖めて書くのも良し。
違う方向にチャレンジするのも良し。
これも前話で書きましたが、貴方の作品は貴方のものですから。
貴方の作品は、絶対に他人には書けない。
これは、純然たる事実だと思います。
そう考えると、ね。
貴方の作品に、誰かが言葉を残してくれた。
作者の意図を理解してもらえた。
夢中になって読んでもらえた。
続きを心待ちにしてもらっている。
そんなコメントが、カタチが。
残っていませんか?
どうでしょう?
これは、麻薬ではなく……魔法なんじゃないかと思い直したんです。
承認欲求は、あって当たり前。表現者なら、やっぱり持っていて欲しい。
良い作品を書こうという、想いの表れですから。
多くの人に読んで欲しいって、当然思いますよ。
自分の承認欲求と向き合いながら。
でもね、麻薬に溺れず。
かけてもらった魔法を大切にして欲しいんです。
だって、ランキングは水物だから。また変わるし。ずっと、維持がでいるのはトッププレイヤーで。そのトッププレイヤーすらも、また入れ替わる。
作者に魔法をかけられるのは、あなた。
読者に魔法をかけられるのも、あなた。
今度はどんな魔法を、どの作者様がかけるのかな?
そう考えると、本当に恵まれた世界で僕ら
旧時代では、とても考えられないことでした。
だからまぁ、誰かが幸せになる物語を。
続きが読みたくなる作品を。
深く囚われちゃうロマンスを。
書いちゃってください。
読んじゃってください。
だって、魔法をかけられるのは――。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます