第15話 ある競馬好きの夢
※お題:夢 文字数:五百文字
ディープインパクトと武豊のフランスの凱旋門賞へ挑戦が決まった日の夜、私はパリにいた。もちろん夢だ。その証拠にロンシャン競馬場のゴールが凱旋門になっている。いや凱旋門もうろ覚えだから、なんだかデカイ石造りの門だ。観客席にはナポレオンが座っている。夢とはいえワクワクしてきた。
しかし、予想だにしない事態が私を襲う。突然、記者が私を囲み武豊と呼ぶのだ。待ってくれ豊はハードルが高い、せめてアイドル系じゃないジョッキーに!と叫べどディープまで現れて「豊さん、行くよ」と言い出す始末。おっかなびっくり、ディープに跨がろうとすると、馬鹿野郎、一〇億円稼いでる名馬に乗るとは何事だ、と責め立てられて私は馬に乗られて走り出した。
鞭で叩かれよろよろ。馬券を買った観客からは罵倒の嵐。ナポレオンがロバで突撃してくる。もうレース所ではない。武豊はディープに乗り、走っているというより飛んでる感じ、と言った。私の意識も今にも空に飛びそうだ。凱旋門は遥か遠く、私は意識を失った。
悪夢から飛び起き、改めて競走馬と騎手の労苦を思った。そして夕飯に食べた馬刺しはとても美味かった。
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