全身麻酔下におけるLeFortⅠ型骨切り術及び両側下顎枝矢状分割術
乃木ちひろ
前段階 手術しなくても死ぬわけじゃないのに
はじめまして。乃木ちひろです。
ちょっくら事情があり、顎の手術をしました。生まれて初めての全身麻酔下の手術です。
まぁ、これが七転八倒の苦しみだったわけですが、個人的にはもっとちゃんと調べて、術後の生活がどんなものか心構えしとけば良かったなぁ、と感じたので、今後同じような手術を受けられる方、手術を受けようか迷っている方へ何かお手伝いができればと思い書いています。
病院の説明って割とマイルドじゃないですか。あんまり恐怖煽っても仕方ないんですが。
でもあたしはありのまま本当のことを知ったうえで臨みたかったなあ、と思っているので、そういう趣旨だとご理解のうえお読みいただければ幸いです。
ちなみに、ちょいちょい出てくるキャラたちは拙作「ストライクアップ」の登場人物です。アットホームな、のほほんミリタリーです。
ていうかね、楽しい空想してないと、つらくて!これを書いてる今日、術後4日目でまだ入院中なのです。現在進行形です。
勢いで書いてますので、もっと詳細を知りたい方はご質問くだされば、できるだけ詳しくお答えしようと思います。
「で、そもそも何でお前ぇそんな手術なんか受けんだよ。堀ちえみ(同時期に隣の病院に舌ガンの手術で入院してた)と違ってよ、別に受けなくたって死にゃしねぇんだろ?」
いきなり来たね、ヒース先輩。そうそう、別に命に別状があるような病気や怪我ってわけじゃないんだよね。
始まりは約7年前、睡眠時無呼吸症候群(以下SAS)なんだ。結婚して夫に「寝てる時息止まってるよ!」って言われて呼吸器内科を受診したら、結構重度ですねって。
原因は
「でもそれから寝る時機械使ったりして治療してるだろ?」
C-PAPのことね。装着してれば改善してるけど、一方で一生これつけて寝なきゃならないのかなぁ、って…。
そんな時テレビでこの手術を受けた人のことを見て、呼吸器の先生に相談したら「そういうのあるよ!」ってあれよあれよと大学病院への紹介状を書いてくれた。
そして某大学病院の矯正歯科を訪れたのが約5年前。やるなら歯列矯正と手術までセットでやらないと、根本的な改善は見込めないという話で。実は以前、別の矯正歯科クリニックに相談に行ったときに、同じ理由で「大学病院でないとムリです」と断られたことがあったから、やっぱりそうなんだと素直に受け止められた。
手術というのは、鼻の下で上顎を割って削り上に持ち上げ、下顎は骨を切って前に出すというもの。全て口の中からやるんだって。
ちなみに同じような手術では、いわゆるしゃくれの人が顎を切って後ろに下げる症例が9割なんだそうだ。
でも、この時点で手術を受けようと決心してたな。
「何で決心できたんだよ?」
矯正歯科にたどり着く間に子供を授かって。分娩の痛さに耐えられたという妙な自信と、子供が大きくなって、例えば海外で働きたいとかなった時に、でもお母さん体調悪いから…って諦めるようなことさせたく無いでしょ。だから治せるもんなら治したかった。
「SASだと、心疾患とか色んなリスク高まるもんな」
そうそう。あたし、血糖値が高いんだ。超痩せ型で血縁中誰もそんな人いないのにね。幼少期から積もり積もったSASの影響だと思ってる(注 医学的確証のない思い込みの話です)。
「幼少期?」
うん、物心ついたときからずっと、寝ても寝ても寝た気がしない、朝起きるとだるくて疲れてる、眠りが浅いんだ。これが普通だと思ってたけど。
出産したばかりだったので、ちょっと間を開けて矯正歯科での治療を開始。まずは手術で顎を動かすのに向けて歯を並べていく作業。これに約3年半を費やした。
あたし、顎と口腔内は子供サイズのくせに、歯が横綱級にデカくて、ものすごいらんぐい。従って抜歯、抜歯、計7本。もうこの時点で心が折れそうだった。
うち2本は下の親知らずで、手術のための抜歯だったんだけど今回の執刀医がやってくれた。埋まっているので切開して歯を割って取り出す感じ。死ぬほど怖くて脇汗すごかった。けどとても手際よく20分くらいで無痛で終わり、信頼できる先生だと思ったな。
矯正の主治医は丁寧な歯の動かし方+顎の筋肉を前に伸ばすためにって色々考えてくれて、早くやってしまいたいとはやる気持ちを抑えながら、年単位で準備をしていった。そして歯科病棟に入院、当日を迎えたのだ!
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