プロローグ


2145年。東京。

忍者とは、かつて日本の飛鳥時代あすかじだいから江戸時代えどじだいに活躍した人たちだ。

仕事は主に、大名や領主りょうしゅに使え、諜報ちょうほう活動、浸透しんとう戦術、謀術、暗殺などをしていた。


忍者は形を変え、エンタテイメントの世界ではもてはやされ、それを生業とするものはいなくなったとされた。

ところが、第二次世界大戦から100年の2045年。

日本政府は公式に【忍者】という職業の促進を密かに認めた。


内閣総理大臣の冬宮圭二ふゆみやけいじは日本国内にある忍者学校を国が主導で支援することを決定したのである。それが百花繚乱ひゃっかりょうらん学校。


そこから100年の2145年、百花繚乱学校は知る人ぞ、知る忍者のエリート校となったのだった。


百花繚乱学校は、ヨチヨチ歩きの赤ん坊の1歳~15歳までが就学できる。

入学資格のあるものは、忍者の家系のみ。一般家系からは参加できない。

全校生徒は約500人程度。

忍者ではない一般人には、普通の学校と認識されている。


卒業生の多くは、大企業の社長の護衛、ライバル会社の諜報。

または警察学校に行き、公安警察になる。

ごく稀にフリーの忍者になる者もいる。


今春、この学校を33名の卒業生が世の中に羽ばたくのだった。


プロローグ (了)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る