π2話 転生への道

4.眠りからの解放、そして転生への道

うっ…ここは…。確か私、死んじゃって…転生する為のエネルギーをためてたんだっけ?多分そうだよね。

「目覚めましたか。地球で言うと早朝3:30なのですがね。地球人だった貴女は、こんなに早く起きたことはないのではないですか?」

(失礼な!シェフをなんだと思ってるのよ!仕込みとか色々大変なんだからね!それに、2時に起きたことだってあるのよ!)

「それはそれは、失礼しました。」

って、神様心読めるんかい!

「因みに、私大体どのくらい寝てたんですか?」

「えーっと…1440年と5ヶ月ですね。」

せ、1440年!?長過ぎて感覚が狂っちゃうよ。

「でも、大したことは有りませんよ。実は、こちらの世界での1日は、地球で言う1分なんです。だから、地球で1年眠った事になるんです。」

そ、そうなんだ。それでも充分長いと思うけど…。1年経って、萌愛もえちゃんはどうなったのかな?

「あ、あの、萌愛もえちゃんは?」

「その子は、貴女が亡くなった後、シェフとしての才能が完全に開花し、『第2の天才シェフ』として、日本で働いていますよ。それに、月一でお墓参りに行っているようですし。貴女は人から好かれるのですね。」

そうなんだ、それは良かったよ。萌愛もえちゃんの事はもう安心ね。

そろそろ転生するのかな?するなら早くしたいんだけど…。1つ不安が…

「あの、転生したいのはやまやまなんですけど、その、転生先についての情報とかを知りたいんです。」

「その事ならご安心を。まだ決めなくてはならない事がたくさんありますので。」

そっか。なら安心ね。

「初めに、転生先についてですが、転生先が異世界となると、いくつかの候補が挙げられます。」

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〜 フルーティア神聖界 〜

特徴

・魔法が存在している

・魔物の種類が10000を超える

・位の区分は、高い順で、

特級聖魔神←鬼神←魔王←特級光魔族←上級光魔族←中級光魔族←下級光魔族←

の7つ

食材

・果物の種類が豊富(野菜も豊富だが、主に薬として使われる)

・魔力を持たない動物も居る


〜 ヴェルドゥレ月光界 〜

特徴

・魔法が存在している

・魔物の種類は少ないが、全ての魔物は龍か魔王

・位の区分は、高い順で

魔神←魔王←龍

の3つ

食材

・野菜が豊富(果物には猛毒がある)

・魚は居たが、龍が食べ尽くした


〜 ペシェ・カルネ魔闇界 〜

特徴

・魔法が存在するが、効果が強すぎるために使用禁止

・魔物は70000世紀前に封印され、魔法と共にその存在が忘れられている

・位の区分は、(魔神←龍←人間)

食材

・魚と肉は美味しいが、骨が多すぎるためにほとんどの人が口にしない


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「この3つですね。莉桜さん、どこが良いですか?オススメは…やはり、フルーティア神聖界ですわね。何より、食材が豊富ですし。シェフの貴女にはピッタリだと思いますけれど。いかがですか?」

うわぁ…全部凄いなー。でも、決めた!

「フルーティア神聖界に転生したいです!!」

食材が豊富だしね!それと、名前が可愛いから!

「わかりました。では、今から貴女のステータスをお見せ致します。確認、お願い致しますね。」

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☆転生前ステータス☆

名前:御桜 莉桜

年齢:19才

性別:女の子

職業:シェフ

種族:人間


☆転生先ステータス☆

名前:ミルフィーユ・ハーベスト

性別:女の子

ユニークスキル:料理霊スイート・シェフ

スキル・鑑定・解析

無限記憶エンドレス・メモリー

全言語理解ワールド・スピーチ

・熱変動耐性

・水操作

・炎操作

転生先 「地球」→「フルーティア神聖界」

種族:エルフ


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う、うわぁ…。スキル、結構多いみたいだね。ま、安心と言えば安心か。

「これでよろしいですか?」

「はい!ありがとうございます。」

いやぁ、転生先がどんな所か、楽しみだなぁ。

「それでは、転生に移ります。準備は良いですか?」

いよいよか!

「はい!」


5.いざ転生!

「それでは始めましょう。」

これから転生するって事は、前世の記憶とかは消えちゃうのかな?

「ご安心を。記憶はきちんと残しますから。」

え!?まだ何も聞いてないのに…って、神様、心が読めるんだったね。良かった、記憶は残るんだ。

「改めて始めます。これより、転生者のフルーティア神聖界への転生を開始します。」

転生者って、私だよね?こっから、どーすればいいんだろう?

「莉桜さん、ジェットコースターは好きですか?」

「え?ま、まあ。でも、なんで突然?」

「莉桜さんにはこれから、転生するため、転生の道、転生道ライフ・ロードを通って頂くのですが、その道は気流が乱れていまして…。それで、通る時、ジェットコースター並に揺れるのですよ。」

なるほど。ま、私ジェットコースター好きだし、大丈夫ね。

「それでは、心の準備は出来ましたか?」

「はい!」

「莉桜さん、いえ、ミルフィーユ・ハーベストさん、新たな世界で楽しく、充実した妖精命エルフ・ライフを送ってください!」

って…いきなり過ぎない!?ま、まあいいわ。

「バレンシア様、本当に色々とありがとうございました。新しい命、大切にしますね!」

私がそう言うと神様は私に微笑み、転生道へと飛ばしてくれた。少し怖いけど、せっかく貰った新しい命だもんね。向こうでも、料理いっぱい作るぞー!!おっ、着いたみたいだね。ふぅー。心を落ち着かせて…っと。よし、行きますか!

そうして私は、転生道に飛び込んだ。

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