第5話

黒い世界。黒くて暗いところに、色とりどりの光るものがチカチカと忙しなく輝く世界。

キラキラした物を着せられた。

キラキラした物を首や腕にかけられた。

黒くて色とりどりの世界を歩いた。

騒がしい。人々が光り輝く目を私に向けているとこに気づいた。

声を聞かせてほしいや、こっちを向いてほしいなどの欲を私に向けた。

私が声を発するたび、どこかに視線を向けるたび、より騒がしくなる。歓声であると気づいて、嬉しくなった。

黒くて色とりどりの世界は、とても素敵な世界。ずっとここに居たいと感じた。

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