無題

翠幽月

春の詩人たちへ

喪失って冬眠みたいだね

少し早く冬眠から醒めたカエルを眺めながら

今日も簡単に誰かが死んでいって

残されたものは冬眠して凍える冬を過ごす

自分のことが好きではなくて

他人と向き合えない

分かっているよ

誰かを救えるとは思っていない

知っているさ

せめて、僕の詩が春になればいい

冬眠しなくても済むように

誰かがなってくれれば

今日も僕は夕陽まで生きていられる

そうだろう?春の詩人たち

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無題 翠幽月 @long-sleep

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