ディヴァイン・ファイター(仮) ~神の戦士~ ※小説風詳細プロット

@gigantes

プロローグ

※※※ 小説ではなく、小説風詳細プロットです。※※※



『神が存在するのなら、何故世界はここまで残酷なのか? 何故神はこれほど無慈悲なのか?』




スピーカーからノイズ混じりに聞こえる悲鳴、爆発音、危険を知らせる電子機器の警告音。それらと重なる「はぁ、はぁ、はぁ」という激しい息遣いの声。

その声の主は、狭い密閉空間の中で宇宙服を着ており、ヘルメットのバイザーにはインジケーターが放つ光や周囲を飛び交う無数の光線、炸裂する閃光が映り込んでいる。

『こちら第4小隊18号機!レイジ!聞こえるか!?』

ヘルメットに無線で僚機からの音声が届く。

「聞こえる。ティムか!?」

『第2、第3小隊は壊滅したようだ!撤退命令は出てないのか!?』

「まだ出ていない」

『何故だ!このままでは全滅だ!』

「死ぬまで戦えってことだろう」

『冗談じゃない!畜生!あまりに敵が多すぎる!俺達もこれ以上は、うぉぁっ!!!!』

「ティム!!!」

そこは、宇宙戦闘機のコクピット内部。レイジという名のパイロットは、今まさに敵機と僚機が入り乱れる激戦空間にいた。

「ティム!!ティム!!」

僚機のパイロットの名を呼び続けるが、応答はなく、レイジは絶叫する。

「くっっそぉぉおっ!!!!」

1秒後すらも予想困難なその戦場では運が全てを支配しており、いかなる操縦テクニックも意味を成していなかった。それでもレイジはこの絶望的な空間から逃れようと必死に自機を操つる。

しかし、どこへ行ってもひたすら閃光と爆炎だけが目に飛び込んでくる。

やがて意を決したレイジはシフトレバーを引いて自機を人型に変形、腰からソードを引き抜き、それを大きく振りかぶる。

それと同時に両肩からは機銃を掃射、「うおおおおおおぉぉぉっ!!」と雄叫びを上げながら前方のクラゲのような形状をした敵へと突っ込んで行く。

それに気付いた敵は機体前面の触手を尖らせ、今にも粒子砲を吹き出そうとする。敵の眼前に迫りあわや撃墜されるかと思った瞬間、敵機は爆発。吹き飛んだ鋭い破片がコクピットを貫いてレイジの左腕に突き刺さる。


真っ暗な宇宙空間を音もなく広がる巨大な爆発の光。

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