汚れたイエイヌ(雑種)のフレンズを見つけたので虐待したヒトの話


これを読み終わったあなたが


流す涙は感動の涙か、それとも憤怒の涙か


そして


こぼれる吐息は安堵の息か、それともため息か


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━



俺はある日ジャパリパークに降り立った


一先ず散策していると、とある集落で汚れた

イエイヌのフレンズを見つけた


だから俺はイエイヌを虐待することにした


まずイエイヌの住んでいるであろう家屋


その中でイエイヌの毛皮を剥ぎ取り


タイル張りの狭い一室に連れ込んだ


最初こそ抵抗を見せたものの部屋に入ると観念したのかおとなしくなった


次に泡の立つ薬品を布に含ませ少し濡らすと

それを使いイエイヌの体に泡を付けていく

全身くまなくだ


イエイヌの全身が泡だらけになったところで

今度は人肌より少し熱いくらいの熱湯を掛け

泡を流した


イエイヌは全身を震わせてせめてもの反撃なのか飛沫を飛ばしてきた


俺もお返しとばかりにイエイヌの体を白い大きめの布で覆い、布越しにイエイヌの体を撫で回した


そしてタイル張りの部屋から最初の部屋に戻ると俺の着替えを無理やり着せた

少しぶかぶかだが時間的にはそう動き回ることもないからいいだろう


泡の出る薬品をイエイヌに塗り付けていた時、イエイヌの体には所々何かで切ったような跡があったのを思い出した


俺は赤い十字架の描かれた白い箱を取り出し

その中の傷に染みる薬品を傷口に塗り、茶色のテープのようなものを傷口に張り付けた


それが終わると外に出てイエイヌの毛皮をお湯と薬品に浸してこすり、水気をある程度切ると

紐に通して外に晒した


中に戻るとイエイヌはお礼と称して紅いような茶色いような液体をカップに淹れて出してきた

紅茶だ

飲んでみると味は悪くない、が良いとも言えなかった


俺は出された物は受けとる主義なのでイエイヌの淹れた紅茶を全て飲み干すと正直な感想を伝え、イエイヌを台所に連れて本当にうまい紅茶の淹れ方を教えてやった


そんなこんなで夜も更けて来たのでイエイヌをベッドに寝かせ俺は監視のためにその隣に寝転がった


それからというものの俺のイエイヌへの虐待は続いた


ある時はフリスビーを敢えて遠くに飛ばしイエイヌを走らせ


ある時はイエイヌの行動を監視するために

イエイヌの行く先々に着いていき


またある時はイエイヌとじゃぱりまんを食べた


そんな日々が続いたある日のこと

一人の桃色の髪色をした女性が俺とイエイヌの元を訪れた


名をナナと言うそうだ


イエイヌは駆け出しナナに飛び付いた


二人の話を会わせると二人は嘗て一緒に暮らしていたのだそうだ


俺はイエイヌに別れを告げ、その場を去った


あいつは俺といるときも何故か笑っていたが

あのナナという女性と会ったときの笑っている顔の方が輝いていた


それはそうだろう、自分を虐待した俺と

嘗て一緒に暮らしていた主人

一緒にいたいのは後者に決まっているからな


その後というものの俺はかばんという人の少女の紹介で貰った一軒の家屋で一人暮らしている


暮らし始めてしばらく経ったある日


イエイヌとナナが俺の元を訪ねてきた


ナナの話によるとイエイヌは俺のことを気に入ったらしく共に暮らしたいのだそうだ

こんな俺を気に入るとは、物好きもいたものだな


俺と暮らすということはまたあの日々が戻ることだ、それでも良いのか


そうイエイヌに聞くとイエイヌは満面の笑みで首肯を何度も繰り返した



イエイヌへの虐待の日々はまだまだ続きそうだ

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