アニソンレビュー（仮） 〜偏執さが止まりません〜

花澤香菜/真夜中の秘密会議/25 -Twenty Five-

　この曲に含まれている懐かしさ、感慨のようなものは、誰もが持っていると思います。

　アルバムは二枚組で二十五曲収録ですが、この曲は、花澤香菜さんの記憶が、まっすぐに伸びてくるような、そんな曲です。

　子どもの時に考えたこと、悩んだこと、思い描いたこと、そういうものがはっきりと、心に浮き上がってくる。

　真夜中の秘密会議って、すべての人の記憶の奥、幼い頃の光景の中に、存在するんじゃないかな。僕の心の中にも、そんなものがある。はっきりとした時間や場面ではなくて、真夜中の秘密会議って、つまり、心の中の会議、みたいなものかもしれないな、と思います。

　その会議に参加している誰かって、特定の人であったり、イメージだったりするけど、本当に近しい、ソウルメイトみたいなもので、絶対に、分かたれない、自分の分身みたいな。

　この曲を聴くと、どこか安心するような、そんな気持ちになります。