第2話 魅惑のヌーディストビーチ




 アトランから帰還して2ヶ月近くが経過したクリスマスの日。


 俺は恋人たちとマリーたちを連れてロットネスト島に海水浴に来ていた。



「そーれ! 」


 俺はビーチボールをわざと夏海の頭越しにサーブで放った。


「お姉ちゃん行ったわよ! 」


 凛が俺にそのハーフ特有の大きなお尻を向け夏海に声を掛ける。


「え、ええ……は、恥ずかしい……蘭ちゃん、はいっ!」


 夏海は後ろに下がりながら、胸と股間を突き出しつつトスで蘭にボールをパスした。


「うふふふ、リムちゃんにパスです」


 蘭もそのFカップの上向きの大きなおっぱいを、ぶるんぶるん振りつつレシーブでリムにパスした。


「お、お任せください……ミラ! 」


 リムは顔を真っ赤にしないがら、張りのあるDカップのおっぱいを揺らしミラにパスをした。股間には髪と同じ黒い薄い繁みが風になびいていた。


「ほーい! えへへ、なんだか恥ずかしいやぁ。じゃあユリにパース! 」


 それを受けたミラもピンクのウエーブの髪をなびかせ、少し照れながら小ぶりでプリッとした丸見えのお尻を振ってボールを追いかけユリへとパスをする。


「ふふふ、胸が揺れてうまく走れませんわ。きゃっ! ああ……砂が……」


 ユリはミラの雑なパスを追いかけて若干わざとらしく転び、M字に脚を開いたまま俺をチラッと見てから胸に付いた砂を手で払っていた。その何も着けていない股間にはブラウンの繁みがしっかりと手入れされた形で鎮座しており、隙間から大事な部分がチラリと見えていた。


 さすがユリだ。ラッキースケベに興奮する男の本能をよくわかっている。


「ユリの負けね。マリーと交代よ」


 シルフィはまったく恥ずかしがることなく全裸でボールを拾い、パラソルの下でジュースを飲んで待機しているマリーを手招きした。それに気づいたマリーは、手に持っていたジュースをテーブルに置こうとしたところでライムとベリーに腕を掴まれた。


 しかしマリーは身を屈め2人の足を払い転倒させた後に、パラソルの支柱を引き抜き2人の上に叩きつけた。そして何事も無かったかのように無表情のまま、小走りで俺たちのところへとやってきた。


 俺とシルフィはもう何度も繰り返されている彼女たちの遊びに肩をすくめ、俺の前に少し嬉しそうに生まれたままの姿で立つマリーの頭を2人で撫でた。


 そう、ここにいる俺の恋人たちは全員が水着を着けていない。


 ここはロットネスト島の西のはずれにある佐藤家専用プライベートビーチ。

 ここでは生まれたままの姿になるのがルールであり、俺を含め恋人たちは全員がすっぽんぽんなのだ。


 俺はついに男の夢である、女の子だらけのヌーディストビーチを実現させた。


 このプライベートビーチの周囲はグリフォンが5体飛び回っており、空から侵入者が来ないように警戒をしている。


 各国にはもしも衛星で覗いたら宇宙センターを破壊しに行って必ずそのデータを処分し、関わった者全てをダンジョンに放り込んでやると伝えてある。


 世界中の衛星による監視網から、このロットネスト島と女神の島は除外されているはずだ。まあ一番いうことを聞かないソヴェートには、もうリーチだから次はお前の命をもらうと言ってあるから大丈夫だろう。何度もクオンとエメラで牽制のために遊びに行ってるしな。


 しかしこのビーチの自然の目隠しやコテージに大浴場などの建設が、ハリケーンの影響で遅れていて危うくクリスマスが終わるところだった。でもなんとか間にあわせることができた。


 島の南西にもう一ヶ所作っている、俺専用の大型ビーチはまだ完成していない。コテージもそうだが、ここは空も使うから結界の塔の完成待ちだ。女の子たちの裸をウッカリ誰かに見られたくないしな。


 結界の塔はアンネットが魔銃と並行して試作品を作っている。色付き結界もお願いしているから、それが完成すればとうとう俺の楽園ができる。


 それに天使たちの創造もまだだから、もうちょっと時間が掛かりそうだ。いや、創造はいつでもできるんだが、この世界についての教育をする人手が足らない。今はアトランから連れてきた者たちでいっぱいいっぱいなんだ。そういうこともあり、サキュバスと天使とエルフとダークエルフを集めたヌーディストビーチは来年にすることにした。それまでは我慢だ。女神の島のビーチで『溶ける水着は誰だ!』イベントは常時やるけどな。


「マスター、ずっと股間が興奮していますね。いつでもまた私の上も下もお使いください」


「マリー? そんなこと言わなくてもダーリンは平等に襲い掛かってくるわ。朝から全員と砂浜やら海の中やら、ボートの上やらでそこら中でシテるんだし。私とみんなの太もも見てみなさいよ。ダーリンのが垂れてきてるでしょ? マリーたちだってそうじゃない。これだけの人数としてもまだ元気なんだから大丈夫よ」


 凛が笑いながらGカップのおっぱいをブルンッと震わせてマリーにそう言った。


「そうだぜマリー。旦那さまは底なしなんだ。あたしもいっぱい愛してもらったしな! 」


 セルシアもHランクのおっぱいを突き出しながら凛に追従して嬉しそうだ。さっきそのおっぱいに挟んでもらって、セルシアの口に吐き出したばかりだしな。


「あははは、アレを飲んできたから元気いっぱいでさ。じゃあ……ちょっとオイル休憩しようか? あそこのパラソルの下でみんなにまた塗ってあげるよ」


 今日が楽しみで来る前に超精力剤を飲んできたんだよね。朝から遊びながら恋人たちに出したけど、まだまだ収まる気配がないなこれ。


「はい! 蘭はまた凛ちゃんとなっちゃんに塗ってあげます! 」


「ちょ、蘭ちゃんのオイルは気持ち良すぎてクタクタになるからもういいわよ。ミラに塗ってあげて。まだ未経験だし」


「そ、そうよ。みんなの前でまたあんなになるのは恥ずかしいわ。リムとユリに塗ってあげて」


 蘭のオイル塗りというかほぼ性感マッサージをする宣言に、凛と夏海は腰が引け身代わりを提案している。

 確かに朝一番で蘭のマッサージを受けた2人は、それはもう大きな声をあげて痙攣してたな。まあそのあと俺が2人に乗っかって美味しくいただいたが……あれはいい連携だった。


「むむむ、蘭はオイルマッサージを勉強中なのです。凛ちゃんとなっちゃんのツボがわかったと思ったのでもう一度したかったのですが……わかりました。リムちゃんとミラちゃんとユリちゃんに塗ってあげます! 」


「ヒッ! あ、あれをですか……」


「ひええ〜! あれはちょっと恥ずかしいやぁ。ボク、絶対声が出ちゃうよぅ」


「うふふふ、勉強になりますわ。それに終わった後は光魔王様が可愛がってくれますし……んふっ」


 蘭の指名にリムは一歩後退り、ミラは両手でDカップの胸を抱きつつ足を閉じてモジモジしていた。そしてユリは蘭のテクニックを学ぶ意欲を見せ、俺に流し目を送りつつ唇をペロリと舐めた。


 くっ……相変わらずサキュバスしてるな。そのうえユリの勉強熱心さは蘭に次ぐからな。蘭とユリと3人でした時は俺は何度も天国に運ばれたよ。


「蘭奥様、私たちもお手伝いします」


「私たちもマスターの女」


「マスターを気持ち良くするために」


「勉強は惜しみません」


「しかしあれほど良いものだったとは」


「感度というものらしいです」


「あの骨はこれだけは良い仕事をしました」


「骨の股間を何度も磨かされた意味がやっとわかりました」


「骨のくせにエロかったんですね」


「私たちはマスターに磨いてもらってます」


「私たちもマスターの分身を口とここを使って磨いてます」


「あとは子供を作るだけです」


「アンネット博士がやってくれます」


「アンネット博士には期待」


「アンネット博士なら胸も大きくしてくれます」


「それはさらに期待」


「わかったわかった。蘭と一緒にリムたちを可愛がってやってくれ。さあ行くぞ」


「え? こ、この人数にですか!? 」


「こ、光魔王様、ボク死んじゃうよ〜」


「これは学ぶ余裕があるかしら? うふふふふ」


 俺はマリーたちの話を打ち切り、皆を連れてビーチパラソルを連結させシートを引いた場所へと移動した。


 マリーたち12人のオートマタは話し出すと止まらないからな。全員としてからはどうも目覚めたらしく、今まで以上に勉強熱心になった。あのエンペラーリッチも味覚は駄目だったが、気持ちいいと感じる感覚は作れたみたいだ。


 でも面白いことに、耳だったり胸だったり背中だったりと全員が弱いところが違うんだ。確かにあの骨は良い仕事をしたよな。俺も創造の魔法の重ねがけで俺好みに変えてる部分もあるし、普段無口なオートマタたちが声をあげるギャップに結構興奮してるんだ。


 一番激しいのはマリーだな。マリーの希望もあって、念入りに創造魔法で敏感な身体にしたからな。マスター! マスター!ってあのマリーが俺にしがみついて叫ぶんだぜ? 興奮しないわけがないよな。




 それからオイルマッサージをみんなでした。俺はリムたちの乱れた姿と蘭とマリーたちの百合百合しい絡みを眺めつつ、セルシアにお尻を、凛と夏海とシルフィに魔王棒を舐めてもらっていた。そしてシルフィ、凛、夏海、セルシアと代わる代わる上に乗ってもらい、最後は痙攣しているリムたちに乗って激しいマッサージをした。


 そのあとはビーチフラッグで遊び、俺は審判役となり恋人たちの揺れるお尻を眺めていた。そしてたまにフラッグを手にし、うつ伏せのままの無毛の大事な部分を晒している状態のマリーやベリーに襲い掛かったりして欲望の限りを尽くした。


 そんなこんなで日が暮れるまで楽しんだ俺たちは、専用の大型コテージに全員で入った。そして別に作った海を見ながら入れる大浴場で、ゆっくりとオイルや汗や身体中にこびりついた白いかさぶたのようなものを流した。


 お風呂から上がりみんなで食事を済ませたあとは、恋人たち一人一人にクリスマスプレゼントを渡して回った。


 まあ服やバッグやイヤリングなど様々だ。この辺はHero of the Dungeonのスタッフの、地球生まれの獣人の女の子に聞いて買い集めた。流行から外れてないはずだ。飛空艇のクルーの女の子たちはダメだ。あの子たちは食い物しか興味がない。


 当然マリーたちにも下着とネックレスなどをプレゼントした。いつも俺たちの世話をしてくれているし、全員俺の恋人だ。マリーたちは人間の女の子と同じように扱ってくれたのが嬉しいらしく、また嬉し泣きしてたよ。ほんとよく感情を表すようになった。


 そして夜はマリーたちにプレゼントした下着のファッションショーを鑑賞しながら、恋人たちとイチャイチャして全員と朝まで性なる夜を楽しんだ。まさか超精力剤をもう一回飲むことになるとは思わなかったよ。


 翌日も全裸でジェットスキーに乗る凛と夏海や、シュノーケルで海の魚を見ている蘭とシルフィとセルシア、そして巨大な砂の城を作っているマリーたちを俺は眺め、やっぱり人間は生まれたままの姿でいることの方が自然なんだなと実感した。


 そうしてクリスマスとクリスマスイヴを恋人たちと過ごした俺は、たくさん遊んで幸せそうな皆と飛空艇に乗ってゆっくりと日本に帰ったのだった。


 途中2頭の岩竜の上で刀を手にオーストラリア大陸に向かう集団を見かけたが、俺と夏海は何も見なかったことにした。


 まあ元気そうだったよ。



 ♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢




 コンコン


「開いてるぞ」


「失礼します。勇者様」


「ん? エフィルか。この間の横浜デートは楽しかったな。エフィルが日本のラーメンが好きだとは意外だったけどな」


 恋人たちとの楽しい海水浴から帰ってきた翌日。

 エフィルが女神の島の砦に設置したゲートを通り、俺の自宅の執務室にやってきた。


 エフィルは俺がデートの時に買ってあげたベージュのセーターとグレーのスリットの入ったロングスカート姿で、金色の髪をアップにまとめており、蘭から教わった化粧もしていてさらに美しさに磨きが掛かっていた。


 俺は先週エフィルと一緒に横浜をデートした時に、中華街のお店より家系ラーメンにハマったエフィルを思い出してその話を振った。


「は、はい。あれは美味しいかったです。その後の勇者様と見た夜景も素晴らしかったです。多くの光に街が包まれいて……とてもロマンチックでした。ララノアに羨ましがられました」


「ははは、来週はララノアと遊園地に行く約束をしてるよ。2人には300年苦しんだ分、いっぱい楽しんで欲しいんだ。日本語の勉強は進んでるか? まあ映画にハマっているようだから心配はしてないが」


 エフィルは恋愛映画にどっぷりハマり、必死に日本語を勉強していた。ララノアはアニメにハマり同じく一生懸命日本語を勉強している。やっぱララノアはシルフィと同じ道を歩む運命なんだと思ったよ。ファンタジー物のアニメばっか見てるし。


「はい! 『きょうは、BRAVEの、りはーさる、のけんで、ほうこくに、まいりました』」


「おおー! 凄いな! たった2ヶ月でそこまで話せるのか! みんな頭いいなぁ。俺は未だに英語がスラスラ話せないのに」


 俺はエフィルの話す日本語に驚きつつ、執務机から立ち上がりエフィルの頭を撫でた。そしてそのまま手を引いて応接ソファに座った。


「あっ……んっ……勇者様……は、恥ずかしいです」


「まあまあ。ん〜柔らかいな。それにいい匂いだ。これはミラディスタの花の香りだな。懐かしいな」


 俺はエフィルを膝の上に横座りで乗せ、エフィルのセーターに手を忍ばせてBカップの胸を揉みながら首筋に顔を近づけて匂いを嗅いだ。


 エフィルは顔を真っ赤にして恥ずかしがり、俺から顔を背けている。俺は同じエルフでもシルフィやララノアとまったく違う反応に興奮していた。


「は、はい。勇者様が昔から好きな香りだと言ってましたので……たくさん持ってきました」


「ああ、そういえば言ったな。よく覚えてたな」


「ゆ、勇者様と過ごした日々はその……後悔も多いですが大切な思い出なので……」


 エフィルは背けていた顔を俺に向け、俺の目を見て恥ずかしそうにそう言った。


「そうか。エフィルを失わなくてよかったよ。ずっと蘭と心配してたんだ」


「ありがとうございます。でも私はシル姉様を失ってから、引きこもっていたので心配をしていただける権利など……勇者様の最後の出撃の時にも……」


「見ていたのは気付いてたさ。なにより今はこうしてゆっくりと話せてる。終わりよければいいんだ。それに……エフィル、目を閉じて」


 俺はそう言ってゆっくりとエフィルの唇に顔を近づけてキスをした。


「あ……はい……んっ……」


 エフィルは目をつぶり俺のキスを受け入れ、1分ほどお互いの舌を絡めあった。


「こうして触れ合えてる」


「はい……」


 唇を離すとエフィルは目を潤ませて、そして恥ずかしくなったのかまた顔を背けた。


「そんなに恥ずかしがるなよ。あっちで何度もしてるし、その口で俺のモノもしてくれただろ? 」


「い、言わないでください! ララノアがあの時一緒にって……死ぬほど恥ずかしかったです」


 エフィルはヴェール大陸でドーラの背に乗り、ララノアと3人でデートをしたことを思い出したのか、今度は両手で顔を覆った。


「イヤイヤだった? 」


 俺はイケメンに映っているのを意識して、エフィルに優しくそう聞いた。


「……いえ……し、してあげたかったです」


「そうか。ならまたお願いしてみようかな。さて、それじゃあ報告を頼むよ。このままで」


 俺は満足のいく答えが返ってきたので、あまりエフィルをいじめるのも可哀想だと思って報告を聞くことにした。


「う……恥ずかしい……勇者様のいじわる……」


「ははは、ごめんごめん」


 俺を恨みがましい目で見るエフィルの頭を撫で、年末に行う一大イベントのBRAVEのリハーサルに参加するエルフの衣装について報告を聞いた。衣装はリンデールの王城から回収してきた物を使うことになったようで、今はホビットたちにサイズ直しをしてもらっているところらしい。


 たったそれだけの報告のために俺のところに来るなんて可愛いだろ? 俺は報告が終わって戻ろうとするエフィルと、もう一度舌を絡めた長いキスをした。そしてスカートをまくり上げ、ショーツの中に手を入れてシルフィより大きくて張りのあるお尻をずっと揉んでいた。


 そしてエフィルと別れた後、グループ会社のデビルバスター株式会社の藤井さんに連絡を入れ、Hero of the Dungeonに実装した魔法の杖とプロジェクターの設置状況の最終確認をした。


 凛と夏海は自衛隊の対応で忙しいからな。今回は俺とシルフィで機材関係は手配することになったんだ。

 冒険者のマッチングは現地にいるダークエルフの半蔵夫妻に任せてある。あとはリハーサルだけだ。冒険者はぶっつけ本番だけどな。


 もうすぐ年越しBRAVE祭りが始まる。


 BRAVEが開催された最初の年の年末イベントだし、成功させなきゃな。




  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る