壁ドン編

「あのね、壁ドンをして欲しいの」


付き合って一年ほどになる彼女に、そんな話を切り出された。




こうだろうか。と思い壁に向かって右手を勢いよく叩きつけた。




すると、勢いが良すぎて、壁が壊れてしまった。




2人の間に気まずい沈黙が流れる。




やはり、この鋼鉄の腕では強すぎるのだろうか。



そうして、お互いの鋼鉄の全身と、腕を見た。




僕も彼女も、ロボットである。




見ての通り、鋼鉄のカップルである。

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