やっと会えたね
勝利だギューちゃん
第1話 不思議な同棲生活
僕はアパートで暮らしている。
1人暮らしではない。
彼女と同居だ。
世間一般には、同棲というが・・・
でも、その彼女とは一度も顔を会わせた事はない。
朝、起きたらテーブルの上に、メモ書きがあった。
【お早う。私の名前は、佐倉かえで。今日からよろしくね。
そうそう、朝ごはん作っておいたから、食べてね。
後、お弁当も作っておいたから
じゃあ、先に行くね
菅野冥くんへ】
そう書かれていた。
菅野冥は、僕の名前だ。
当たり前だが、間違いない。
でも、この佐倉かえでという子は知らない。
誰だ?
テーブルには、朝食が用意してあった。
まだ、温かい。
怪しいとは思ったが、時間がなかったので、美味しくいただいた。
お弁当は置いておこうかと思ったが、持っていた。
鍵を閉めて、仕事に向かった。
昼休み、お弁当を広げるとメモがあった。
【ちゃんと、持って行ってくれたんだね。
ありがとう。
今日は、早く帰ってきてね。
かえでより】
怪しいと思ったが、職場の人には悟られないようにした。
間違いなく誰かのいたずらかと思った。
まず家族や親族だが、今の僕には女性の親族はいない。
でも、明らかに筆跡は女性のものだ。
家に帰ると、鍵がかかってる。
すると、晩飯が用意してあり、メモがあった。
【冥くん、ごめんね。
急な仕事が出来ちゃった。
出かけるね。
晩御飯は作っておいたから、食べてね。
後、休んでいていいよ。
かえで】
晩御飯は、美味しくいただいた。
疲れていたので、考える余力はなかった。
風呂に入り、少し元気が出たので、
僕は、軽く食事を作った。
自分の為でなく、かえでという子のために。
そして、メモ書きを残した。
【佐倉かえでさんへ
いつも、ありがとう。
夜食を作っておいたから、食べて下さい。
ところで、君は何者だ?
菅野冥】
誰かのいたずらなら、このまんまだろう。
こうして僕は、床についた。
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