月経痛朦朧詩(現在進行形)
幼児が
名も亡き幼児が流れ
どぶ川に遭った
彼女は怒る
生命(いのち)ならざるものを偲び
ただ泣き叫ぶ
満月の日に
どうか
どうかあなたも
ケチャを踊ってください
私のために
私の子宮のために
名も亡き血塊のために
鎮まれ
鎮まりたまえ
全ての子宮よ
月の満ち欠けなぞ気になさるな
どうか
どうか私のために
ケチャを踊ってください
さすれば私はあなたの子供
全ては海
冷え切った体は大地の御子
あなたもここから生まれた
鎮まれ
鎮まりたまえ
どうか流れることを悲しいと思わず
ただそれは私だったのだ
私ではない何かには
ならないけどもう
私もいらない
見えない戦争がここにある
匍匐前進だ進め
少しでも動けば奴の虜
腸も脈も心の臓も
止まれば楽だがそれは負け
命長らうためだけの
息も今では他人面
胎児を身篭る母がごとく
呻き騒いでも出るのは我が血
ただの汚れた茶色の血
これは私
100%私
誰にもあげない
ただもういらない
大地よこの血を流したまえ
まだ見ぬカリブの海に流れ
覚えていろ
私は必ずお前を引きずり出し
捥いだ首首を掲げ
体の山の上に立ち
高らかに宣言する
大地が生まれてから 全ての満月の夜
越えるための犠牲はもう止め
全ての光を受けて進もう
私はお前をどこまでも追いかける
反乱する子宮よ
もはや私の敵ではない
腹に馬車乗せ担いだ日々よ
忘るなかれ
途方もなく長く寒い夜
忘るなかれ
闘牛を心の臓の下に飼った日々よ
忘るなかれ
ただ祈るしかない日々よ
全てが霧に包まれる
トレーシングペーパーの中の日々
忘るなかれ!
お前はもはや敵ではない
私はお前を蹂躙する
忘るなかれ
ただ生きるだけで奴隷になった日々よ
私はお前を蹂躙する
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