第2話

気づいたら、かわいい小物が、

たくさんある部屋にポツンと

一人で 座り込んでいました。

ここどこ?

私、車にひかれたよね?

ピンクの壁紙、白い猫足の

椅子とテーブル。

薔薇の花を、かたどった

ラグマット

かわいいぬいぐるみが、

あちこちにありました。


「かわいい。かわいすぎ。」

思わずポツリと 呟いてしまった。

『ありがとう。かわいいでしょー。』

えっ!

ビックリしすぎて声は出なかった。

私の目の前には、かわいいひらひら、

ふわふわした服を着た20代前半の、

ゴスロリ?メイド服?

を着た男性がいました。

イケメンなんだろうけど、

女装した男性です。

かわいいひらひら、ふわふわ服。

似合ってるんだけど、なんだか、

残念。


『失礼しちゃうわね。もう。』

ん?

私、死んだよね?

あの女の子、助かったかな?

心配で、幻影 みてる?

女装した男性が、

ニコニコしてるのを

眺めながら、思っていると

『ごめんなさい』

いきなり人生初めて、

土下座されました。

何なに?

ビックリしていると、

説明してくれました。

地球のとあるイベント、

年二回に参加しようとし、

事故りかけたところ、

私が助けたらしいです。

しかも神様だったらしく、

コスプレして、かわいい

女の子になってたらしいです。

何度も何度もしつこいくらい、

謝られました。

お詫びに消滅か、異世界か

選べるらしいです。

「消滅?」と驚いてると

『ほとんどの子は、

異世界行きを選んでるわよ。』

って ほとんど?

『よく、ある事だから

気にしないでね』

よく、あるんだ。

『でも、 ほーんとごめんなさい。

異世界行きなら、

おまけつけるから、

許してね。お願い。』

『ほんと ごめんね。』

「…………。」

女装神様は、なぜか焦りながら、

説明してくれてます。

私、なんだか眠い?

というか ショック?

私は 死んだんだよね?

女の子?は 助かったんだから、

いいかなって 思ったり

まだまだ続く、長い説明。

ハートマークがついてそうな

説明をきいてました。

だけど眠い。

途中、恋バナしたい。

って聞こえたけど、

恋バナ?恋愛した事ないです。

っていうと、おおげさに、

女装神様は、よろけてました。


『好みや、希望は なあに?』

って 途中で 聞かれたから

半分以上、眠かったけど、

美肌。お手入れしなくも

大丈夫なお肌。

プロポーション抜群。

胸は、大き目がいいなぁ。

あっちがう。ちがう。助ける力や

守る力が あれば 嬉しいかも って

答えた と思う……。

異世界行き、ほぼ決定?

しばらく女装神様は、

うん。うん。って

ハートマーク飛ばして聞いていたけど

私の、意識が遠のいていくと

また、焦り出して

『ヤバイわね。早く好みの世界、

選んであげないとね。』

『あっ。時間が足りないわ。』

『あとで、おまけしてあげるから

今は、これだけで…。』

『いってらっしゃい』

と 意識が、なくなった私に

言ってくれました。

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