ライアーラビリンス

愛がない 愛がない

見つからない 知らなくて

それが愛だか分からない


小さな僕が言うのさ

なんで愛を知ろうとするの

それが愛? これが愛?


ぐちゃぐちゃだよ、僕は

目の端に映る僕は血塗れで

幸せになろうと、愛を知ろうとする

僕を虚ろな目で見てるのさ

「おまえに愛はない」

「それは嘘だ」

「呪われてきただろう」

小さな箱から泥が溢れ出す


愛はない 愛はない

思い込め 思い込め

知っているけれど知らぬふり

優しい笑顔を知っている


小さい僕は言うのさ

「おまえに愛される資格がない」ってさ

でも僕の愛は曖昧だよ


貴方が優しくすると僕がくる

「思い上がるなよ」

貴方が優しい目で見てくれると

嬉しいよ

「思い上がるなよ」

どうしてだろうね、どうしてだろう


惨めだ惨め

昔の呪いが残ってる

小さな箱の中には小さな僕が

ガタガタ揺れて 隙間から泥がでる

「許されないさ、早く死のうよ」


愛はあるんだ

ゆっくりと春がやってくる

一緒にご飯を食べて

一緒に旅行に行って

笑ってる、笑えてる


小さな僕は憎しみを込めて

「僕は呪いだ、お前の後ろにいるぞ」

そういった。そうだね、かけられた呪いは

心に沈殿して溶けるには

やっぱり、僕から誰かを大切にしなきゃ

「……」

君は黙って恨めしそうに見ていた

そうだね、愛こそ君に与えられるはずだったんだよね

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