第33話:旅行博覧会3
翌日は、土曜日で池田が9時につくと、もう既に、他の3人が来ていて、小山田さんは、今日は、「また、派手な服装で、胸と尻のラインを強調したタイトスカート」で決めてきた。山北社長は、「その姿を嬉しそうに、と言うかスケベそうに、横目で、ちら見した」。
旅行泊の土日は、10時開演で、終了が6時となっており、10時になると、大勢の人が入ってきて、子連れや、若い人達も多かった。そして10時半頃に3組のグループが10泊以上で割引の資料を持ち帰って検討すると言い、3日分として持参したの資料300部が、かなりの勢いで、無くなり、このサービスの人気があり、午前中で、このパンフレットが半分以下になった。
昼食後、午後2時に、ある工場で、若い人が集まらないので、そこの社長が、福利厚生の事を考えて、リゾートクラブに、入ろうかと言い、パンフレットを持って帰った。
山北社長が、年10泊以上で割引と言う、サービスの人気が高く、パンフレットが残り少なくなっているのを見て、翌日、山北社長と木村さんで、会社から。多めに、持ってくると、言い、6時終了し、帰っていった。
最終日の日曜は、午前中、来る人が多く、昨日同様、年10泊以上で割引のパンフレットが、無くならないかと、
心配する位の減り方をしていたが、昼を過ぎると、山北リゾートの会場への訪問者が急減したと思ったら、協賛企業による抽選会の催しを開始し、当選するかどうか気になる人達が、抽選会場に詰めかけたためだとわかった。
午後2時、池田が以前、お付き合いしていた田園調布のマダム2人が来て、池田さん、お元気と、立ち話するので、田園調布テニスクラブの、その後を聞いてみると、「2000年から、一気に景気が落ちたが、2003年頃から景気が戻ってきて、それと共に、テニスサークルも復活して、今では50人以上の大所帯になって、年に数回、大会をしたり、軽井沢、御殿場、山中湖、伊豆高原、蓼科、清里、菅平、箱根、北海道、九州でテニス合宿している」と言い、「また、グアム、ハワイ、オーストラリア、ニュージーランドへゴルフに行ってる」と言った。
ところで、池田さん、「今、何やってると言うので、リゾートクラブの会社の営業部長」と言うと、「パンフレットを見て、10泊以上なら、使えるかもと、言って、私たちのグループも、お付き合いしてあげましょう」と言ってくれ、何と会員になってくれた。
それを見ていた山北社長が、池田の所へ来て、君が、なかなか嫁さんをもらわなかったのは、こんな秘密があったのかと、あらぬ疑いをかけたので、そんなのとは違いますと、むきになると、「魅力的な小山田さんが来て、池田さんって、母性本能を刺激するタイプなのよね」と色っぽく言うと、「木村さんが唖然とした顔をした。
その後「山北社長が俺も母性本能をくすぐりたいなー」と言うと、
「笑いながら、木村さんが、山北社長には無理」
と言うと、4人で大笑いした。
小山田さんが、「池田さんて、やっぱり、敏腕営業マンだったのね」、「そうでなければ、田園調布のマダムに、もてる訳ないものね」と言い、「私も、池田さんの若い頃に、会ってたら、惚れていたかもね」と言うので、山北社長が、もう勘弁してくれよと言うと、また笑いを誘った。
そうこうしているうちに、午後3、4時となり、客足が減ってきて、5時過ぎると、片付け始める所も出て来て、山北社長も木村さんも片付け始め、6時に終了して、すぐ家に帰った。池田が、旅行博覧会、意外に疲れるなと言い、家に帰り、早めに床についた。
やがて2013年を迎え、その後、山北社長の会社でも、積極的に客集めをしなくても、やっていけそうだとの連絡が入り、2012年12月末をもって、池田松男の非常勤営業部長の職を解かれて、退社した。
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