無重力の性的衝動

フランク大宰

第1話

彼女は野獣だった。

男どもを喰い散らかし、心や魂までも丸飲みにした。

でも、男どもは誰も彼女を恨みはしなかった、喰われたことにもきずかなかった。 むしろ、喜びを感じていた、会話する度に、美しい瞳で見つめられる度に、そして彼女の中に射精する度に。

彼女は悪いと感じていたのだろうか?

彼女は自分が色魔だと気づいていたのだろうか?

彼女は彼女自信では見つけることのできないパーツを見つけることは出来たのだろうか?


正直に言うと、僕は彼女が僕だけのものになれば良いと思っていたんだ、不可能と知りながら。


今、僕は初めて宇宙船から地球を見ている、そして彼女の住んでいるであろう大陸上辺りのパーツを探している。

宇宙の暗闇越しに地球を見る。

楕円形の青い水の星、子供の頃からずっと見たいと思っていた光景であった。

しかし、何故か心の中に魂の中に一つパーツが足りない気持ちがする。

そう、僕も気ずかぬうちに、色魔になってしまったようだ。


そして今、僕は無重力の勃起を体感している、地球人の彼女のことを考えながら。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

無重力の性的衝動 フランク大宰 @frankdazai1995

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ