第7話 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」
映画「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」
・セルジオ・レオーネ監督作品。4時間11分=251分版。撮影したが使われなかったフィルムを足したもの。画質は明らかに異なる。また出された部分は説明的なカットが多い。この編集に関しては賛否が分かれている。ストーリー理解上はあった方が良いものではあった。
幼少期1920年前後、禁酒法時代1933年前後、現在1968年の3つの時間軸が錯綜する中で現在の時間軸で1933年に何があったのか探る。
主人公の幼馴染で大女優になったデボラが舞台劇でクレオパトラの役を終えて楽屋で顔一面のドーランを落としている所に主人公は押し掛ける。
彼女を賛美するキャッチコピーを読み上げた主人公に対して化粧を落とした素肌はしわが刻まれている事が見えて来る。そしてデボラは主人公の言葉を否定する。このシーンがクライマックスだった。
音楽は同じ旋律が頻出するのでつらい。シーンごとに完全に当てて作り込む今の映画音楽とはおおよそ手法が異なっているのは時代の変遷と言うしかない。
本作の魅力は脚本に負う所が大きい。三つの時間軸で少年期、青年期を魅力的に語り、その青年期の出来事を老年期に入った主人公に謎解きをさせている。
冒頭のプロローグ、最後のエピローグがつながっているが老年期=現代パートはアヘンの夢なのか。最後の最後に迷宮へ誘われ繰り返される円環構造の果てしなき物語になった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます