Eli, Eli,
”魔女は火炙りに”
”生きながら燃やせ”
毎夜行われる
わたしに火刑を下す裁判
わたしの夢
判決をくだすのは同じ顔のわたし
わたしがわたしを断罪する夢
曖昧な影のような
聴衆は息を殺して判決を待つ
かみさまを信じないと言葉にすることは
そんなに罪深いことなのですか
かみさまは何もしてくださいません
どこにおわすのですか
みなさまのもとにはいらっしゃるのなら
なぜわたしには慈悲を与えてくださらないのか
かみさまが試練をお与えなっていると言うのです
試練ばかりをお与えになるのがかみさまなのですか
かみさまの存在を感じることはできません
あまりにわたしがかみさまから遠すぎて
愛がわたしに届く頃にはでは枯れているのでしょうか
聴衆のざわめきが大きくなる
野次が飛ぶ
コンコンと木槌が響き渡って
しん、という音が耳の中に木霊した
神に対する冒涜的言動の数々
悪魔と契約した魔女のもの
判決は火炙り
”魔女は火炙りに”
”生きながら燃やせ”
罵声 怒声 歓声
嗚呼 聞き飽きた音の暴力
かみさま
かみさま
やはりかみさまは残酷です
魔女のわたしは死ぬこともできないで
煉獄の現実を
炎の中で踊り狂いながら
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