想いは、突然に・・・

勝利だギューちゃん

第1話

成人式を迎えた。

私も今日から、大人の女性。

しっかりしないといけないと思う。


でも、いきなりは無理だろう。

焦らずに、行こう。


生まれてくる子供が自慢できるような、

そんな母親になりたい。


成人式を終え、久しぶりに友達と遊んだ。

とても懐かしかった。

中には既に、結婚している子もいた。


政略結婚かと思ったが、愛し合っての結婚なので、

人ごとながら、よかったと思う。


そして帰宅した。

すると、すぐに両親に呼ばれた。


「何?お父さん、お母さん」

両親はとても真剣な顔をしている。

見た事のない表情だ。


「実はだな・・・」

「うん」

「お前、嫁に行きなさい」

「そりゃ、いつかは行くよ」

「いつかじゃない。明日だ」

「明日!」


突然の事で声が出なかった。

そんな話は聞いてない。

政略か?

いや違う。

うちは金持ちではないが、不自由はしていない。

なので、人に与える余裕もない。


「で、相手はだれ?」

そうだ・・・それが気になる。


「お前も知ってる人だ」

えっ

その人が入ってくる。


「お・・・おにいちゃん」

そう、お兄ちゃん。

でも、血の繋がりはない。


私の両親は、連れ子同士の再婚なのだ。


「知ってるか?兄妹でも、血の繋がりがなければ、結婚できるんだ」

「聞いた事あるけど・・・」


お兄ちゃんは、母の子供。

最初は、頼りないと思っていた。

でも、とても優しくて、だんだんと好きなった。


そして、いつしか・・・


翌日、教会でウエディングベルのチャペルが鳴った・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

想いは、突然に・・・ 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る