第14話 旧友
照りつける太陽の光を浴びながら街の市場を通り抜け、俺達は戦闘訓練所の前まで来た。
巨大な石塀が張り巡らせているこの建物は立派だった。
すると訓練所の中から80代くらいのおじいさんが出てきた。
「よう!元気にしてたかお前たち。久々に戦闘訓練しにきたのかい?」
「おじさん久しぶり。その通りよ。今日はパーティーの新入りを2人連れてきたんだ。」
レイラがそう言うと、おっさんは俺とサリアに目をやった。
「ほほう。新しい仲間が出来たのか!頼もしいな〜。」
俺とサリアは慌てて挨拶する。
「はじめまして!俺、山本賢治って言います!よろしくです!」
「私はサリアです。よろしくお願いします!」
「おお、いい返事だな〜。わしはこの戦闘訓練所の所長をしておる者だよ。こちらこそよろしく。」
なるほど所長さんか。
「レイラさんとクルトさんとは、どういうご関係ですか?」
所長に聞いたのにレイラが答えた。
「あたし小さい頃からこの訓練所で武器の扱いを受けてたのよ。それで所長には色々とお世話になったのよ。」
「なるほど…。」
「あとクルトとはその時仲間になったのよ。所長が突然『今日の訓練は2人ペアを組んで行う』って言い出したもんだからあたし焦ってさあ。それでたまたま隣にいたクルトと組んだらそれがきっかけで今もこうしてパーティー組んでるわけ。」
「僕も最初は『レイラとは相性合わないな』とか思った時もあったけど、今ではパーティーメンバーがレイラで良かったと思ってるよ。」
「あんた最初合わないって思ってたわけ??」
「今ではレイラで良かったって言ってるじゃん!」
俺は2人の言い合いを止める。
「まあまあ、2人共仲がいいってことはよ〜くわかりましたよ。」
「そうね。」
「うん。」
ここで所長が口を開いた。
「さあ、では訓練始めるかね?」
「「よろしくお願いします!」」
俺達はそう答え、訓練所の中へと足を踏み入れた。
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