第41話 ミスマルノタマ装着方法
メグの拡散方法を聞いて摩耶が質問した。
「メグちやん、大勢の人間に知ってもらうと言う作戦は理解したわ。でもさっきもあなたたちが言ったようにそれを操縦する人が3人しかいないってのが少し問題なんじゃない?」
「あ、摩耶はん。ええ質問や!」
「だから今から私たちで学校を作るわけよ。まぁ言ってみれば『瞬間移送機・操縦士訓練学校』とでも名付けたらいいかしら?」
「おー!長い名前やけどその学校経営やったら儲かるよな!」
「ほんとだな!そういう儲け方もあるわけか!」
新谷と播磨がハイタッチしている。
「まずはこの高校の中でそういう特別教室を作るつもりなの。それに関しては校長先生の許可がいるので中居先生、少し一肌脱いでいただきます」
「よし、わかった。俺で役に立つことなら何でもやろう。要は校長に直談判してカタカムナ文明の精神を教える教室を学校内に作ると言うことかな」
「そうです。そのためにはいちどウシよだ・・違った藤田校長先生と話する必要がありますのでセットをお願いします」
「わかった約束する。それともう一つ下世話な質問なんだが、君たちにはその技術に対してのパテントとかライセンスとかを取得すると言う意識がないのか?」
「そうや!それ売ったら思いきり儲かるやないか!」
「ほんまやな、黒ネコとかJRとか航空会社とか全部にパテント売れるやんか!コラまた大儲けやな」
またもやハイタッチしている新谷と播磨。
単純である。
「いえ、先生。先ほども言ったように私たちはそういったパテントやライセンスでお金を儲けるために来たわけではないんですよ。もちろん私たちは人類にその技術を供与するだけですからそれを使って儲けようとする人を阻害する気持ちはありません」
「何?マジか?メグ?」
「それなら俺たちはほんとに大金持ちだな!」
涙して抱き合う2人。
金のことしか頭にない。
「さぁ、その話はそれぐらいにして、今からミスマルノタマ装着方法についてレクチャーします」
とメグはもう一度ペンをとってホワイトボードに書いた。
「ミスマルノタマ装着方法
カタカムナ・ウタヒ 7首
マカタマノ
アマノミナカヌシ
タカムスヒ
カムミムスヒ
ミスマルノタマ」
書き終わり皆んなの方に振り向いたメグは
「みなさんこのウタヒを毎朝大きな声で3回唱えてください」
「たったそれだけ?」ラスカルが尋ねる。
「たったこれだけです。ただやみくもに唱えても意味ありません」
「と言うと?」
「そうね、目をつぶって唱えるときに頭の中で丸いボールをイメージして欲しいの。
最初は難しかったら100円玉を目の前に置いて長い時間それを見た後に目を閉じて唱えて欲しいの」
「簡単じゃない」
「誰でもできるな!」
「本当にそんなのでいのか?」
「すると最初はイメージした丸が小さかったのがだんだん大きくなっていきます。最後は黒と白の勾玉が2つ重なったような丸が見えてくるはずです」
「陰陽のマークだな」ゴジラが言った。
「そうですゴジラ先輩。このマークが現れればゴールです。その時にゆっくり手を前に差し出すと温かい目に見えない壁がそこにあるのが分かります。これがミスマルノタマです」
メグの言葉を聞いて先輩たちは、さっそく目を閉じて全員ブツブツ唱えながら手を差し出したりしている。
「どのくらいの期間やればいいの?」ラスカルが小さい手を伸ばしながら尋ねる。
「それは人によります。今から書くことをしっかり理解した人の順番にミスマルノタマは現れてきます」
ともう一度メグはホワイトボードに振り返りペンを取った。
「おそらくこれが今日1番大切な事になると思います。しっかりメモをとって帰ってください」
1 物質文明が精神文明に変わることを信じる
2 物事には全て表と裏があり一対であることを信じる
3 宇宙にはクラウドのような大きな意識があると信じる
4 自分はその一員であるし神でもあることを信じる
「以上かな。なんか宗教みたいだけど科学なのよ。超自然科学研究部にはふさわしいわね!」
パンパンと手を払ってメグが説明した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます