第15話

☆☆ 


 もうすぐ明日が来る。

 一つ夜を越えれば幾度となく明日は訪れる。

 今日は昨日へと移り行き、明日だったはずの日が今日に至る。

 そうやって日々はうつろい巡っていく。

 日々も世界も留まることはなく、否応なしに変化を続ける。

 そんな世界の中、私もまた変わっていくのだろうか……

 私の心までも変わってしまうのだろうか……

 この想いもまた風化していくのだろうか……

 彼への想いもまたいつかは消えてしまうのだろうか……

 いや、違う。そうじゃない。

 彼への想いは募っていくんだ。

 彼と会えなくなって、日々が過ぎ、彼と過ごした日々が少しずつ遠くなっていくのと共に彼への想いは増していく。

 だからやっぱり私もまた日々変わっていくのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る