こちにわ
「おばあちゃんそれ何産業?」
「サービス産業だけど?占いしていく?うちは2割の確率で当たる占いだよ」
「くっさい商売だね。本当にそうかな。やってみようかな」
「一回で三つ占って五百円ね」
くっさいおばさん占い師がそう言うと少年はオリンピックの千円メダルを取り出し、
「はい500円のお返しね 」
と言いながら渡してきた。
「あのさぁ…そんなふるくっさい硬貨出されてもできないわよ。一円玉五百枚か五円玉百枚か十円玉五十枚か…(ペラペラ)」
「うん分かった。」
諭吉を一人取り出す少年。
「だったらはじめっから出しなさいよ!!」
彼は諭吉を渡して九千五百円のお釣りを受け取った。
「何から占う?」
「20%で当たるから裏を返せば80%だよね?ある・ないで答えてくれる?」
「良いけど?」
「人間の顔に嘴をつけたような顔をしたペンギンがいる。」
「無い。それは断じてないわ。」
「JKの腕を掴んで新幹線の速さで連れてくる。」
「無理。絶対無理。」
「リーマンの腕を掴んでぐるぐると回す。」
「無理。あんたには無理。」
「当たるかなー当たるかなー」
少年は楽しそうに事が起きないか待っている。
「あるわけないでしょ…」
次の瞬間、くっさいおばさん占い師の顔に大きな風がぶつかってきた。目の前に少年がいない。突然の事に驚きを隠せない…。すぐにまた風がぶつかってきた。おそらく彼が帰ってきたのだ。
「ちょっとぉ~唐揚げ食ってたのにぃ~マジぁりぇなぃんですけどぉ~ちょべりばぁ~」
「おぉー当たったー」
「私はクリスタルキングだ。」
「おぉー当たったー」
「あの、ぼく?これから帰るところだったんだけど…おっ!ちょお待て待て待て!おろろろろろろろろ…」
「おぉー当たったー」
「すごいよ!全部当たったよ!!」
その時、くっさいおばさん占い師は口を開けたまま動かなかった。
後日、くっさいおばさん占い師はここまでキテレツな事を2割で占い、逆の8割で当てたとして行列の絶えないくっさいおばさん占い師になった。
「良かったねくっさいおばさん占い師。」
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